犬が好き
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あらゆるものに怯えていた保護犬トイプーをお迎え 「すべて受け止める」向き合い続けて変化していった現在の様子に胸が熱くなる
飼い主さん:
「子どものころから犬が大好で、いつからか『迎えるなら保護犬を』と考えるようになっていました。
そして、保護犬の現状をさまざまなところで知る機会が増えると、『せめて1頭でも保護犬を迎えて尊い命を救いたい』という気持ちが強くなったのです」
「そんななか、インターネットで偶然見つけたのがゆずでした。ゆずは高齢の飼い主さんが亡くなり、突然ひとりになってパニックを起こしたのか、家を飛び出して外で逃げ回っていたところを保護され、殺処分前日まで経験したと聞きました。
私はそのことを知り、『どれほど不安だっただろう、このコの気持ちを受け止めてあげたい』と一瞬で心が動きました。そして、すぐに夫に相談し、お迎えすることが決まったのです」
ゆずくんをお迎えすることが決まった
飼い主さん:
「保護施設に迎えに行った日から、なぜか私と夫には心を許してくれていたようで、連れて帰る車にうれしそうに飛び乗ったり、私にピッタリくっついてくれたりしました。
最初に施設の方から『逃げるし噛むし大変ですよ』と伺っていたので、『え?どこが大変なコなんだろう?』といい意味で驚きましたね」
実際にゆずくんと暮らしてみると……
飼い主さん:
「人への信頼をなくす経験をしたからか、ゆずはあらゆるものに怯えて、吠えたり噛みつこうとしたりしました。また、おもちゃで遊ぶことも、ジャーキーやガムといったおやつの存在も知らなかったようで、それもアイテムとしてすぐに使えず……。言葉では言い表せないほど、大変なことがたくさんありました。
迎える前の状況を知っていれば、まだ対応もできたと思うのですが、前の飼い主さんからの情報が皆無だったので、どうしてこうなったのか、ゆずの心情の理由がわからず、『苦手を克服する』というレベルではありませんでした」
飼い主さんが向き合い続けると、ゆずくんにも変化が
飼い主さん:
「ぐっすり眠ってくれるようになり、顔つきも優しくなりました。そして、しばらくはどんなに熟睡していても、いわゆる“へそ天”をしないコだったのですが、私を見ると『なでていいよ』といわんばかりにお腹を見せてくれるようになったのです」
ゆずくんはもうすぐ12才に
飼い主さん:
「最近はやっと、ゆずの頬に私の頬をくっつけても怒らなくなりました。ゆずはとても優しくて家族想いです。心配性で寂しがり屋な一面もあり、家族が揃わないと自分のゴハンを食べませんが、食事の時間になると別室にいる夫を呼びに行き、誇らしげに連れてきてくれます。
ルールを厳守するなど、真面目すぎるほど真面目と感じることもありますが、私たちを信じて一生懸命に過ごしている姿や、ときどき見せるうれしさを爆発させるしぐさや表情すべてが魅力だと感じています」
ゆずくんへ伝えたい想い
飼い主さん:
「ゆずと暮らしていて、人よりも犬の時間が早く過ぎることを実感するのと同時に、私自身その現実を受け止める心の強さをもち、一日一日を本当に大切にしなければと感じています」
「そして、過去のつらい経験を経てシニアになったゆずのそばに、今こうして一緒にいてあげられることが幸せですし、しっかりとゆずの生涯を全うさせてあげたい、そう思いながら日々を過ごしています。
だからゆずには、いつも伝えていることですが、『もう何も心配しなくていいんだよ、お父さんとお母さんが守ってあげるからね』と、ここでもう一度伝えたいです」
取材・文/長谷部サチ
※この記事は投稿者さまに取材し、了承の上制作したものです。2026年3月時点の情報であり、現在と異なる場合があります。
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