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「犬も花粉症に?」注意すべき花粉の種類、時期、犬種の傾向を解説
今回は、「犬も花粉症になるのか」など、気になる疑問をいぬのきもち獣医師相談室の先生に聞いてみました。
犬も花粉症になるの?
「犬も花粉に対してアレルギー反応を起こすことがあります。人において花粉症とは、花粉に対してアレルギー反応を起こし、くしゃみ、鼻水などの鼻炎症状をおもに呈する病気ですが、犬はそれとは異なり皮膚の痒みを呈する皮膚炎がおもな症状として見られます」
「ちなみに、犬の場合は花粉症と呼ぶことは少なく、花粉のほかハウスダストなどの環境アレルゲンを原因とする『アトピー性皮膚炎』と呼ぶことが一般的です。
アトピー性皮膚炎は環境アレルゲンを原因とし、さらに皮膚バリア機能や生活環境要因が複雑に組み合わさることで生じる病気です」
「症状としては、脇や内股、指の間、膝、耳などに痒みが見られます。ハウスダストが原因の場合は一年を通して症状が見られますが、花粉が原因の場合は原因となる花粉が飛ぶ季節に応じて症状が出ます」
犬が注意すべき花粉の種類と、注意が必要な時期は?
「人間ほどはっきりわかっていないようですが、おもにスギやブタクサなどが原因しているようです。このため、スギに反応する場合は春、ブタクサに反応する場合は秋に症状が出やすいといえるでしょう」
花粉にアレルギー反応を示しやすい犬の特徴は?
「好発年齢は1才~3才が該当するでしょう。好発犬種としては、柴、シー・ズー、ダルメシアン、ウエスティ、ボストン・テリア、ミニチュア・シュナウザーなどが挙げられます。
すでに食物アレルギーを発症している場合は、体質的にほかの物質にもアレルギーを発症することがあり注意が必要です。
また、皮膚が乾燥したり、脂っぽいなど皮膚の水分と油分のバランスが崩れている場合も注意が必要です。この状態では皮膚のバリア機能が低下しているため、花粉やハウスダストなどのアレルゲンが侵入しやすくなり、結果アトピーを発症することがあります」
愛犬が花粉にアレルギーがあるか、検査するべき?
「まずは、動物病院で診察を受けましょう。今までの経過とともに痒みの出やすい時期、痒みの出ている場所などを確認し、アレルギー以外に痒みを生じる原因がないかどうかの検討は必要です。
アレルギー検査は比較的高額なこともあり、検査の実施は診察の後、獣医師との相談の上になるでしょう」
愛犬のためにできる花粉対策は?
「お散歩の後は室内に入る前にブラッシングをするなどして、花粉を払い落としましょう。花粉の時期だけ洋服を着せてお散歩させ、部屋に入る前に脱いで対応するのもいいでしょう」
「そうですね。そのため、愛犬だけでなく、飼い主さんも花粉を室内に持ち込まないように対応しましょう。空気清浄機の使用もおすすめです。
また、シャンプーはこまめに行うことが望ましいです。特に指の間に痒みが出ている場合は、定期的に洗ってあげましょう。
また、アトピー体質のコは皮膚のコンディションが不安定なことも多く、保湿をしっかり行うといいかもしれません。ただし、自己判断で行うことはせず、必ず診察を受け獣医師の指示を守りましょう」
※写真は「いぬ・ねこのきもちアプリ」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください
取材・文/sorami
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