犬同士のあいさつは大切なコミュニケーション手段ですが、ときとしてトラブルに発展することも。トラブルのリスクがあるときは、無理にあいさつをせず避けたほうが安心です。
そこで今回は獣医師の藤本聖香先生に、相手に失礼な印象を与えることなく、スマートにあいさつを回避する方法を教えていただきました。
もっともスマートなのは「事前に避ける」こと
愛犬や相手の犬の状況などから、あいさつをさせるべきでないと判断した場合は、相手の飼い主さんとの会話になる前にその場を離れましょう。次に紹介するような方法で、事前に回避するのがベストです。
おやつで気を引く
参考・写真/「いぬのきもち」2026年7月号『必要性から失敗しないコツまで 散歩中のごあいさつ』
愛犬におやつを見せて相手の犬から注意をそらし、向こうが通り過ぎるまでの間おやつを食べさせ続けましょう。かたさと長さがある程度あり、食べ終わるまでに時間がかかるおやつを使うと安心です。
進路を変える
参考・写真/「いぬのきもち」2026年7月号『必要性から失敗しないコツまで 散歩中のごあいさつ』
愛犬が相手の犬の存在に気づく前に、「あっちへ行こうね」などと声をかけて進路を変えましょう。一本道で進路が変えられそうにない場合は、「忘れ物しちゃった」などと言って来た道を引き返してもOKです。
壁際に避難する
参考・写真/「いぬのきもち」2026年7月号『必要性から失敗しないコツまで 散歩中のごあいさつ』
回避が間に合わない場合は、愛犬を壁際に避難させて飼い主さんの隣に隠し、相手の飼い主さんに「先に帰ってください」とお願いしてもいいでしょう。吠えそうなときは、おやつを使って気を引き続けて。
相手の犬がグイグイくるとき
参考・写真/「いぬのきもち」2026年7月号『必要性から失敗しないコツまで 散歩中のごあいさつ』
こちらがあいさつを避けようとしているにもかかわらず、相手の犬が近づいて来る場合は、飼い主さんが間に入って愛犬に近づかせないようにブロックしましょう。すでに関係性ができている相手なら、相手の犬の目の前に手を突き出して「ごめんね」と伝えても。
相手の飼い主さんがグイグイくるとき
参考・写真/「いぬのきもち」2026年7月号『必要性から失敗しないコツまで 散歩中のごあいさつ』
相手の飼い主さんがかまわず近づけようとしてくる場合は「トレーニング中なので」と断りましょう。それでも引かない場合は、愛犬を後ろにかばいながら毅然と断って。愛犬を守るためなら「うちのコは噛みますので」と言うのも手です。
万が一トラブルになったときは……
どちらかの犬や飼い主がケガをした場合、まずは冷静にケガの状態を確認し、傷口を流水で洗うなどできる範囲の応急処置をしながら(動物)病院に連絡を。小さなケガでも悪化のおそれがあるため受診が安心です。
また、咬傷(こうしょう)事故の場合は、噛んだ側の犬が狂犬病の検診を受ける必要があります。
自分や愛犬が被害を受けた場合
ケガの程度にかかわらず、何かあったときのために連絡先の交換を。費用の負担などでもめることを避けたい場合は、弁護士など第三者に入ってもらいましょう。
相手側に被害があった場合
すみやかに受診してもらい、可能であれば付き添わせてもらって費用も全額負担しましょう。24時間以内に最寄りの保健所や動物愛護センターへ咬傷事故の届けを出すのも忘れずに。とにかく誠実な対応が肝心です。
トラブル回避のためにマークをつけても
参考・写真/「いぬのきもち」2026年7月号『必要性から失敗しないコツまで 散歩中のごあいさつ』
トレーニング中などであいさつを断りたい場合は、リードに「近づかないでね」などのマークをつけておいてもいいでしょう。遠目でも目立つようなマークがベターです。
犬同士のあいさつは、無理にさせるものではありません。距離をとることも立派な配慮なので、スマートに回避する方法を知っておきましょう。
お話を伺った先生/藤本聖香先生(獣医師 英国APDT認定ペットドッグトレーナー)
参考・写真/「いぬのきもち」2026年7月号『必要性から失敗しないコツまで 散歩中のごあいさつ』
文/柏田ゆき
※一部写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。