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人間でいうと80才を超えたパートナー・ドッグの、ここ数年の変化|連載・西川文二の「犬ってホントは」vol.104
西川先生のパートナー・ドッグのダップくんは、現在16才。人間でいうと80才以上になります。このコラムを書き始めて約2年、ダップの衰えが顕著になってきたよう。加齢による変化は犬それぞれですが、ダップくんの場合はどのような変化が出ているかをお伝えします(編集部)。
記念すべき1回目のアップロードは、2019年の11月22日のことでしたから、ほぼ2年経過したわけです。
人間の場合、年を取ってからの2年間は、たいして長くない感じですけど、犬の場合はそうではない。
私のパートナー・ドッグ、ダップのサイズだと2年間は、人間の約8年間分。
人間だって年取ってからの8年は、それなりの衰えが見られるもの。
ダップもこの2年でずいぶんと衰えを感じるようになりました。
ということで、今回はパートナー・ドッグ、ダップのこの数年の変化を書き留めることにいたします。
ここ2年は足腰の衰えが
もちろんここ2年は、コロナのせい。
その前の年はというと、もう一方のパートナー・ドッグ、鉄三郎が巨大食道症なる病に冒され、胃ろう状態だったものでどこにも行けなかった。
そんなわけで最後に泊まりがけで遠出をしたのは、4年前、東北方面でした。
犬と楽しむのは、ハイキングやちょっとした山の散策。
かつては、ダップは2000メートル級の山にも登ったことがあります。
こちらはぜいぜい言いながら登っているのに、ダップは息も切らせずにひょいひょい登っていく。その運動能力には感心したものです。
ジャンプ力も大したもので、自分の体高(肩までの高さ)の3倍近い高さの場所にぴょんと飛び乗っていました。
それが、ここ2年、まずはこのジャンプ力の衰えが顕著に見られようになったのです。

まずクレートに飛び乗れなくなった
指示ではもちろん、自らクレートに戻るときでも、ひとっ飛びという感じでしたが、それができなくなっていった。
おそらく、飛び乗っていたときの記憶どおりに動こうとするのでしょう。でも体がそれについていかない。
よく幼稚園の運動会の父兄リレーで、お父さんがアキレス腱を切ったりするのと同じ。イメージ通りに体がついていかないようなのです。
失敗をすると、「嫌なことが起きる」「いいことが起きない」という結果から、その行動を取らなくなる。
その後、車に飛び乗ることができなくなり、玄関の階段を登ることにも失敗することが見られてきた。
そうした体験を繰り返した結果、最近では段差が緩やかな階段さえも登るのを躊躇するようになってきています。

いつまで楽しい思い出を提供してくれるのか
ダップは、基本しっぽを高々と上げている犬でしたが、最近は尻尾を上げている姿の方がまれになってきている。
昔の写真と比べると、そのしっぽの位置の違いは明らかです。
片足を高々と上げての排泄も見られなくなってきました。昔は、許せばいつまでもマーキングを続けていましたが、今では散歩中1回も排泄をしないこともあります。
歩く速度にも大きな変化が見られます。
今や、私や鉄三郎の歩く速度についてくるのがやっと、といったところです。
まぁいろいろ「年取ったぞぉ」という側面を列挙してきましたが、目が白く濁っていたり、首が下がるなど、いかにも年をとった犬という見た目の特徴がなく、デモンストレーションもそこそこちゃんとこなせているので、ダップの若かりし姿を知らない人には実年齢より相当若く見えるようです(年齢を教えるとみんなびっくりします)。
まだまだ長生きしてほしい。目指すは、まずはコラム200回といったところでしょうか。
ダップ18才半、人間なら90数才ってところですか。
山登りはもう難しいでしょうけど、コロナが落ち着いたらまたどこぞへと出かけることもいたしましょう。
はたしてこれからのダップ、どんな感じに年を重ねていくのか。
コラムもダップの今後も、みなさん、ぜひお楽しみに!

写真/Can! Do! Pet Dog School提供
https://cando4115.com/index.html
西川文二氏 プロフィール
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