犬が好き
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子育てを終え、20年ぶりに念願の犬との生活を再開!「なくてはならない癒しの存在」を実感
しかし、2人目のお子さんが生まれる直前に最後に飼っていた愛犬が天国へ旅立ち、犬のいない生活がスタート。20年後、子どもたちが手を離れたことで、再び犬を家族に迎え入れることに。
そんなモコママさんの犬との暮らしについて、幼い頃から現在までを振り返っていただきました。
大型犬の子犬に押し倒されて病院へ…その後も犬愛は尽きることなく
印象に残っているのは、小学4年生の時に、セント・バーナードの子犬を迎え入れた時のエピソード。
セント・バーナードと言えば、成犬になると90キロ前後になるコもいるという、あの大きくて愛嬌のある顔立ちをした犬です。性格は、基本的に穏やかですが、子犬時代はもちろんわんぱくなコもいますし、子犬でも小型犬、中型犬に比べればかなり大きくなります。
当時小学4年生のモコママさんにとっては十分“巨体”の子犬で、ある日、じゃれつかれたモコママさんはひっくり返り、「目が覚めたらそこは病院だった」という体験が。脳震盪を起こしてしまったというモコママさん、大事には至りませんでしたが、家族であっても気を付けるようになりました。
その後も、モコママさんの犬愛は変わらず、結婚して出産するまでに複数の犬と一緒に過ごしてきました。
ついに訪れた犬との出会い…夫も賛成、「このコだからこそ家族に迎えたい!」
子どもたちが大きくなり、手が離れたのをきっかけに、いよいよ「また犬と一緒に暮らしたい」という思いが募ります。車を運転しながら「助けを求めているコはいないだろうか?」と出会いを探したこともありました。
そんな時、目に入ったのが1枚のチラシです。残暑も厳しかった2012年9月15日、近所で犬猫の展示販売会が開催されるというお知らせで、モコママさんはご主人と足を運んでみることに。
そこで出会ったのがモコちゃんです。
毛がモコモコしていて人懐っこく、指を差し出すとケージの中からガジガジと噛んできます。
係の人がケージからモコちゃんを出してくれたので一緒に遊んでいたところ、
「このコ、右の後ろ脚が形成不全で曲がらないんです。同じようなコで健康なコがいるので、そちらを見てみませんか?」とほかの犬をお勧めされました。
びっくりして、顔を見合わせてしまったモコママさんご夫婦。
お2人はモコちゃんを連れて帰ることを決意します。「健康なコは飼い主が決まりやすいけれど、障害のあるこのコは…?」という考えが脳裏をよぎったのです。
父親がダックスフンドで母親がペキニーズのMIX犬のモコちゃんは、モコママ家の一員となりました。
犬のいない生活から一気に犬中心の生活に 新たにもう一頭増え、にぎやかさも増す
まずは、家族間の会話が増えました。
それに、よくパチンコ通いをしていたご主人は、パチンコをやめ、モコちゃんと過ごす時間の方を大切にしています。
予備校に通っていた息子さんは、お昼になるとわざわざ自宅に帰り、モコちゃんのそばでご飯を食べて再び予備校へ戻るという溺愛ぶり。
みんながモコちゃん中心の生活になりました。
モコちゃんは右後ろ脚が形成不全により曲げることができませんが、現在のところ特別なケアは必要なく、獣医師の「太らせないこと」というアドバイスに従って元気に過ごしています。
おっとりしていて、来るもの拒まずな性格なので、外で出会う他の犬たちと仲良く交流しているそうです。
20年間犬のいなかった生活から一転、モコママさんは2頭の犬と笑顔の絶えない幸せな生活を送っています。
「生命を預かることには責任を伴うし、『かわいい!』だけでは飼えません。正直お金もかかります。でも、お金以上の喜びと癒しを与えてもらっています。この子たちのために仕事を頑張ろうと思えるし、生活に張り合いも出た。家族の絆も深まりました。本当に、なくてはならない癒しの存在です」。
モコママさんが目を細めている様子がうかがえますね。
取材・文/賀来 比呂美
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