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犬が道に落ちているモノを無視して歩けるようになる、拾い食い防止トレーニング|連載・西川文二の「犬ってホントは」vol.135

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「いぬのきもちWEB MAGAZINE」が送る連載、家庭犬しつけインストラクター西川文二氏の「犬ってホントは」です。
前回のコラムで、最近犬のマスクの拾い食いが増えていることと、落ちているモノを無視できるようになるための予備練習をお伝えしました。今回は実践編。実際に歩きながら、対象物に近づいても無視できるようになる方法をご紹介。毎日の散歩で少しずつでも練習してみてください(編集部)。


時として、犬の命まで脅かす拾い食い。
その拾い食いを防げるトレーニングのお話、第2弾です。
第2弾ということは第1弾があるわけで、第1弾をご覧になっていない方はまずそこから、すなわち前回のコラムからご覧ください。

拾い食いを防げる動き(セーフティグリップを持ち、とっさのときにセーフティグリップを握った手を、犬の鼻先が地面に届かない高さで自身の体に密着させる)が、スムーズにできるようになっていますか?
フードを握り込んだグーの手で、犬の鼻先の向きをコントロールする。その手順をしっかりと身につけることができていますか?
落ちているモノを無視して歩く、その予備トレーニング(止まった状態で、落ちているモノをあきらめ飼い主を見上げる)が十分に行えていますか?
いずれもできている? 
OK。
では、落ちているモノを無視して歩くトレーニングに入りましょう。

一歩一歩進む

予備トレーニングまでが十分にできているのであれば、その先の手順は以下のようになります。
① 進行方向にフードをばらまく
② 犬の鼻先が地面につかないように、「セーフティグリップ」を握った手を自身のおヘソのあたりにピタッとつける(拾い食いはできないが、飼い主を見上げるとリードは少したるむ位置)
③ そのまま、一歩進んで止まる(落ちているモノを拾おうとするが、鼻先が地面に届かない位置をもっているので拾えない)
④ 落ちているものをあきらめ、上を見上げたらフード
⑤「③→④→③→④→……」を繰り返し一歩ずつ進む
止まった状態での予備トレーニングで、落としたモノをいちべつもせずに見上げ続けるようになった犬でも、一歩進み始めると落ちているモノを拾おうとする。そういうモノです。
繰り返しトレーニングをしていくと、やがて一歩進んでも下を見ないで上を向いたまま歩けるようになります。
一歩ずつ下を見ないで進めるようになったら、次は2歩ずつ。2歩ずつができるようになったら、3歩ずつ……。あとは落ちているモノを無視して上を向いて歩ける歩数を増やしていくだけです。

一歩一歩進むトレーニングの完成形。「セーフティでグリップ」を握った手を自身のおヘソあたりに固定しているので、リードのたるみはわずか
Can! Do! Pet Dog School

落ちているなかを縫って歩く

トレーニングはまだ終わりではありません。
上に記したトレーニングだけでは、リードに十分なたるみを持たせて歩けるようにはなりません。
仕上げに以下のトレーニングも行っていきます。
セーフティグリップを持った手は、下げます(へそ止まりではなく、下の写真のように)。
1m以上離れた位置からでも犬が認識することができ、かつ犬が口にしたくなるモノをひとつ用意し、地面に置きます。
そして、
①地面に置いたモノを右に見て(犬は左につける)、拾えない距離をキープして歩く
②犬が置いたモノへ執着を見せても取らせない(犬につき合わず進行方向に進んでモノから遠ざかる)、犬がモノへの執着をなくしたらほめ言葉をかけフードを提供する
③置いたモノを無視できるようになったら、モノとの距離を詰める
④置いたモノとの間隔が60cm程度まで無視できるようになったら、モノを左に見て(犬側に対象が位置する形で)、①〜③を行う。
⑤ ④の置いたモノを無視できるようにったら、1.8m間隔でモノを2個置いて、2個のモノを右に見て、さらには左に見て、同様のトレーニングをする。
⑥ ⑤までできたら、2個の対象物の間を抜けて歩けるように、さらには8の字を描いて歩けるようにトレーニングしていく。

落ちているモノを縫って歩くトレーニングの完成形。「セーフティでグリップ」を握った手を下ろしているので、リードに十分なたるみを持たせて歩くことができる
Can! Do! Pet Dog School

合図も教えていく

合図もしっかりと教えていきましょう。
合図は前触れとして教えていきます(コラムvol.45参照のこと)。
いずれも、落ちているモノを無視して歩けるようになったら、歩き出しの前に合図とする言葉をかけて歩き出すことです。
合図とする言葉は、ヒールでも、ルック(Look at me)でも、まったく意味のない言葉でも、なんでも構いません。犬はその言葉の意味ではなくその響きに反応するようになるのですから。
あ、それと、ここまで記したトレーニングを積み重ねて、落ちているモノを無視できるようになるまでの期間ですが、クラスに来ていただいた場合でも最低1〜2カ月はかかります。
ご自身で行った場合、どのくらいかかるかですか?
まぁ、とにかくやってみてください。センスがよければ、意外と早くうまく、すりっとまるっとごりっと、できるようになるかもです。

文/西川文二
写真/Can! Do! Pet Dog School提供
https://cando4115.com/

西川文二氏 プロフィール

公益社団法人日本動物病院協会(JAHA)認定家庭犬しつけインストラクター。東京・世田谷区のしつけスクール「Can ! Do ! Pet Dog School」代表。科学的理論に基づく愛犬のしつけ方を提案。犬の生態行動や心理的なアプローチについても造詣が深い。著書に『子犬の育て方・しつけ』(新星出版社)、『いぬのプーにおそわったこと~パートナードッグと運命の糸で結ばれた10年間 』(サイゾー)、最新の監修書に『はじめよう!トイプーぐらし』(西東社)など。パートナー・ドッグはダップくん(17才)、鉄三郎くん(12才)ともにオス/ミックス。

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