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吠える、噛む、マーキングする……犬らしい行動のワケとは

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犬を飼い始めたものの、犬の不思議な行動など、犬という動物について知らないことは意外と多いですよね。そこで今回は哺乳類動物学者の今泉忠明先生に、吠える、噛む、マーキングするなど、犬の「犬らしい」行動について解説していただきました。

気持ちを伝えるために吠える!鳴く!

チワワのあんこちゃん
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
子犬は寒かったり空腹になったりすると、鳴いて母犬を呼びます。犬はこの行動が成長しても残り、自分の気持ちを伝えるために吠えたり鳴いたりするのだそう。
ちなみにオオカミなどの野生動物は、体力を無駄に消耗しないよう、成獣になるとほとんど吠えません。犬は、体力の温存を気にしなくていい環境で生活しているので吠える、という一面もあるのでしょう。

獲物をしとめる練習でなんでも噛む

柴のえいとちゃん
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
もともと犬は、生きるために獲物を噛んで殺して食べていました。そのため、獲物をしとめる練習として、まわりのものをなんでも噛むという習性を生まれながらにもっています。さらに子犬は、それがなんなのか噛んで確かめたいという気持ちも働いて、家具やスリッパ、自分のハウスなども噛むと考えられるでしょう。

犬は噛む力(くわえる力)を加減できる

犬の歯は歯槽という穴に埋まっている構造で、噛む際にクッションがきくため、自分の意思で噛む力を調節できます。そのため、犬は子犬をやさしく噛んで運ぶことが可能。
なお、あごの骨に歯が直接つながっているヘビなどは、噛む力を加減できないといわれています。

群れで行動していたころの名残で飼い主さんと一緒にいたがる

ママに甘えるめろちゃん
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
大昔、犬は群れをつくって生活していました。群れのほうが効率よく狩りができ、敵からも身を守れ、体をふれあわせて寝ていれば、いち早く危険を知らせ合えたからです。
現代の犬にもその習性が引き継がれ、信頼できる飼い主さんといっしょにいたがる傾向に。体の一部をくっつけたまま寝てしまうのも、野生時代の名残といえるでしょう。

野生時代の「食いだめ」の影響で残さずに食べる

パグのぱっくん
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
昔の犬はいつ獲物にありつけるかわからなかったため、食べ物を食いだめする習性がありました。それは今の犬にも引き継がれ、あればあるだけ食べようとします。
なお、ゴハンを一気に食べるのは、 「しとめた獲物をほかに奪われまい」と急いで食べる昔の名残だけでなく、飼い主さんが出すゴハンは安全とわかっているからという理由もあるのだとか。

平和に暮らすためにマーキングする

お散歩中のモカちゃん
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
あちこちオシッコをかける「マーキング」。これは野生時代にもあった行動で、犬はかけたオシッコのニオイを通じて「私はこういう犬です」と自己紹介をしています。またここに犬がいると周知することで、不用意にほかの犬が縄張り内に入ってくることを防ぐ目的も。無駄な衝突を避けるために、マーキングが一役買っているのです。
犬はとても社会性の高い動物です。そんな犬の生態を知ることは、愛犬への理解も深まり、より信頼し合える関係を築きやすくなることでしょう。今回うかがった内容も参考に、犬についての知識を深めていってくださいね。
お話を伺った先生/今泉忠明先生(哺乳類動物学者 日本動物科学研究所所長)
参考/「いぬのきもち」2019年4月号『「ざんねんないきもの事典」シリーズで話題の今泉先生に聞いてみました! 犬ってどんな動物なんだろう?』
文/田山郁
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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