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また犬と暮らしはじめた また犬と暮らして〜その2【穴澤賢の犬のはなし】

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また犬と暮らしはじめた Vol.4 また犬と暮らして〜その2

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犬と長く暮らしたことのある人ならわかると思うが、ある時期から犬が人にしか見えなくなることがある。変に擬人化しているという意味ではない。四六時中いっしょにいるもんだから、犬が何を考えているかだいたいわかるようになるし、しぐさや表情が妙に人っぽくなってくる(ように見える)のだ。犬の方も、気の利かない人間よりは空気を読むようになる。もちろん頭では犬だとわかっている。それでも心の中では「人」になってしまうのだ。

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そういう意味では、大吉はまだ「わんこ」だ。富士丸は、完全に人だった。別に富士丸が特別な犬だったとは思わない。長い時間をかけて、お互いの関係からそうなったのだ。大吉は、これから少しずつそういう存在になっていくのだろう。そうなったとしても、富士丸は富士丸で、大吉は大吉だ。どちらがどう、ということもない。当たり前だが、別の犬だ。

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ペットロスになった人は、大きく3つのパターンに分かれるんじゃないだろうか。ひとつはすぐにまた別の犬や猫を迎える人。もうひとつは、二度と飼わない人。そして、何年か後にまた飼う人。個人的には、もう二度と飼わないだろう、少なくとも3年はないと思っていたはずなのに、2年ちょっとで大吉をもらってしまうという展開になった。どのパターンがいいのかなんてわからない。そんなのは人それぞれだからだ。

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だからペットロス経験者だといっても、アドバイスできることなど実は何もない。ただひとつ言えるとしたら、いくら人からすすめられても、自分で「そうしたい」と思うまでやらない方がいいということだろうか。いつまでもこのままでいいんだろうかと焦ったりするけれども、焦る必要はないと思う。何事も自分で決めた方がいい。悲しみの深さも人それぞれだし、当人にしかわかり得ない気持ちもあるはずだから。またペットロスとは、乗り越えるようなものではないとも思う。

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「前の回で、富士丸分の心のへこみに大吉が収まったわけではないと書いたが、大吉はそこではなく別のところにもこもこと膨らみを作っているような感じとでもいえばいいだろうか。富士丸のことは、今でも思い出さない日はない。というのも、仕事場に富士丸の写真が飾ってある棚があって、毎晩キャンドルをひとつ灯すのが日課になっているからだ。キャンドルにしたのは、線香だと部屋が線香臭くなるからで、特に意味はない。棚も祭壇でも何でもない。そんなことは関係ない。キャンドルを灯して、ただ写真を眺める。お供えの小さなおやつもひとつあげる。

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ちなみにお供えおやつは、翌日大吉にまわる。大吉には、ビールを飲む前にそれとは別のおやつもひとつだけやる。その一連の流れが、なんとなく習慣になってしまっている。大吉も、そういうことだけはちゃっかり覚えてしまい、キャンドルに火をつけるときには横でスタンバッていたりする。

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そういえば、個人的にひとつ決めていたことがある。それはもしもまた犬を飼うことになったとしても、富士丸の面影は追いかけないということだった。それにしても富士丸も雑種で変な犬だったが、大吉もこれまた雑種で片耳だけ立った個性的な犬になったもんだ。

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