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「日本の保護犬でも聴導犬になれる」ことを証明してくれた”奇跡の犬”みかんちゃん
今回は、保護犬を引き取り聴導犬の育成をして、聴覚障害のある方々に無料貸与を行う日本聴導犬協会の福祉の取り組みについて紹介します。
奇跡の犬「みかんちゃん」との出会いで道が開けた
みかんちゃんは、どんな人にもフレンドリーに接することができ、教えられたことはすぐに覚える優秀さを発揮。長野県での訓練を経て2000年に、大阪府に住むユーザー(聴導犬を希望する聴覚障害者の方)Kさんへ貸与されました。ともに聴覚障害のあるKさんご夫婦のもと、みかんちゃんはさらに才能を開花したそう。
「たとえば、来客があったとき、ご夫婦どちらの来客かをちゃんと判断して教えに来ることもできたんです。その優秀さを見て、英国聴導犬協会主催の国際認定試験を受けさせることにしました」と当時を振り返る日本聴導犬協会代表の有馬もとさん。
英国から協会CEOを招き、いくつもの適性試験を受けた結果、みかんちゃんは最高位の「エクセレント」で合格。その後2001年には、日本初の公的交通機関に同伴できる聴導犬としてJR西日本に認定されました。
現在、日本聴導犬協会は、長野県本部ほか、関東、関西に支部をもち、15頭の聴導犬と介助犬がユーザーさんの生活を支え、候補犬として訓練中の犬が約50頭います。
※保護犬の情報は2022年12月7日現在のものです。
写真/田尻光久
写真提供/日本聴導犬協会 MAYUMI
取材協力/パークサイドカフェ・バーゼル
取材・文/袴 もな
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