白と黒の模様が特徴的でかわいい、ミックスのスヌーピーと名付けられた犬。こんなにかわいらしいスヌーピーちゃんだけれど、じつは元保護犬だったのです。
飼い主の小金澤さんご家族が保護犬を迎えようと決めたのは、長女の「ある言葉」が、強く背中を押したのでした。
「お家のないコを家族に迎えたい」という子どもの思い
飼い主さんの家には、先住の元保護猫9匹とシェパードのバトンちゃんがいますが、「新しくワンちゃんをおうちに迎えたいね」という話が家族の間で出るように。
そのなかで、小金澤さんの長女が「今度はおうちのないコを家族にしてあげたいな」と話したのだそう。この意見に、家族みんなも大賛成!
子どもたちがこのような気持ちを持ってくれていることがなによりも嬉しく、新しく保護犬を迎えようと決心したのでした。
スヌーピーちゃんをひと目見て「絶対に家族にしたい」と思った
そんなときに知人から保護団体を紹介してもらい、里親募集中だったスヌーピーちゃんの写真に目が止まりました。まだ生後2カ月と生まれたばかりで、手のひらサイズの小ささです。
「あまりのかわいさに、すぐにこのコにしようと決めました!」と、スヌーピーちゃんに一目惚れをした小金澤さん一家。「どんな性格のコでも絶対家族にしたい」と、その思いはとても強かったようです。
そして次の休日には、スヌーピーちゃんを迎えに行くことに。
スヌーピーちゃんが家にやってくると、家族みんなで抱っこの取り合い! スヌーピーちゃんはたちまち、小金澤さん家族のアイドルになったのです。
スヌーピーちゃんがおうちに来てからのこと
スヌーピーちゃんが飼い主さん宅に来た初日は夜鳴きもせず、ずいぶん静かなコだったそう。それが3日もすると、スヌーピーちゃんが本領発揮!!
子どもたちと追いかけっこをしたり、猫たちやバトンちゃんを追いかけたり……! やっと緊張が解けたのか、とても元気で活発な子犬ちゃんの姿を見せたのでした。
家の中が一気に賑やかになり、「スヌーピーを家族に迎えてよかったね」と、みんなの笑顔が絶えなかったようです。
信頼できるトレーナーさんとの出会い
スヌーピーちゃんがおうちに来てから楽しいことが多いけれど、最初は大変なこともあったそう。
たとえば抱っこをしたときに嫌だったのか、噛みつこうとすることがあったり。将来的なことを考えると早いうちに直さなければなりません。
そんなとき、スヌーピーちゃんのことをよく理解してくれるトレーナーさんとの出会いがあったのです。
スヌーピーちゃんには「褒めていく方法が合っている」と、トレーナーさんはすぐにスヌーピーちゃんの性格を見抜いてくれたのだとか。
3カ月になる前からトレーナーさんの教室に通い、いろいろアドバイスを受けて、小金澤さんはスヌーピーちゃんと向き合っていくのでした。
「褒めるしつけをしたことで、生後6カ月のいま、とてもいいコになってくれました。子犬の時期にそのコに合ったトレーニングを入れてあげることは、とっても大事なこと」と飼い主さんは振り返ります。
トイレを覚えるまでは失敗することもあったり、じゃれて甘噛みすることもありました。
スヌーピーちゃんが家に来てから、家族にも嬉しい変化が♪
また、家族にも嬉しい変化が起こります。スヌーピーちゃんが来てから、より一層みんなの笑顔が増えたのだそう。
ふたりの子どもたちはスヌーピーちゃんをとてもかわいがって、いつも一緒に遊んだりお話をしたり、姉弟みたいな関係に。
生き物を飼うということは、いのちを預かるということ。小さいうちから動物のお世話ができて、子どもたちにも良い影響を与えているようです。
「子どもが小さなうちから動物と暮らしていると、自分より小さな動物にも優しい気持ちを向けることができるようになって、とてもいいです」と、小金澤さんも実感していました。
バトンちゃんや猫たちとの関係性も、より強いものに
スヌーピーちゃんとバトンちゃんは、いまでは思いっきり遊べる姉弟に! お散歩に出かけるとふたりでくっついて歩いて、ドッグランに行けば追いかけっこも。
バトンちゃんはお姉ちゃんとして、スヌーピーちゃんにいろいろなことを教えてくれているようです。
猫ちゃんたちも、スヌーピーちゃんを弟として受け入れてくれました。スヌーピーちゃんに家族ができて、ほんとうによかった。
飼い主さんがいま、スヌーピーちゃんに伝えたいこと
スヌーピーちゃんがお家にきてから半年近く経ちますが、「いまあらためて伝えたいこと」を小金澤さんに聞いてみると……
「スヌーピーがやって来てから、みんなの笑顔が増えました。楽しいことが増えました。これからもずっとずっと、うちのコとしてよろしくね。お母さんは、スヌーピーが幸せに暮らしていけるようにずっと大事にしていくからね」
スヌーピーちゃんの存在は、小金澤さん一家にとってとても大きなものとなったのですね。きっとスヌーピーちゃんにとっても、そうであるはず。
これから保護犬を家族に迎えようか迷っている人に、伝えたいこと
保護犬を迎え入れるというのは決して簡単なことではありませんが、新しい家族を迎えるときの「選択肢」のひとつだと思います。
これから保護犬を迎えようか迷っている人に、「経験者だからこそ伝えられること」を小金澤さんに聞いてみました。
「おうちのないコを家族に迎えてあげれば、その保護犬に家族ができて幸せになれるし、そのコがおうちに幸せをいっぱい運んでくれて人も幸せになれる。
これから犬を飼おうと迷ってる人は、ぜひ保護犬を家族にしてあげることを考えてみてほしいです。きっと、お互い幸せになれる、とても素敵なことが起こると思います」
「なにか悲しいことがあってなかなか人に心を開けない成犬の保護犬もいると思いますが、そういう犬も、時間をかけて迎え入れてくれる方がいることを願っています」
新しい家族を待っているコは、まだまだたくさんいます。犬を飼いたいと思ったら、ぜひ彼らのことを思い出してみてください。
参照/Instagram(
@amearisu)
取材・文/雨宮カイ