散歩中止を伝えられ「絶望するようなふてくされ方」をする犬、どんな気持ちなの？｜獣医師解説

いぬのきもち獣医師相談室

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床に伏せながら、しっぽだけをフリフリと揺らす愛犬。

写真は、X（旧Twitter）ユーザー＠melomelogokigenさんの愛犬、ビション・フリーゼのめろちゃん（取材当時3才）が床に伏せているところです。

この日、大雨が降っていたので、めろちゃんに散歩中止を伝えたという飼い主さん。するとめろちゃんは、ふてくされたように床に伏せてしまったそうです。

床に伏せ続けるめろちゃん — 床に伏せた状態で、しっぽだけを振り続けるめろちゃん

その後も床に伏せたままの状態で、しっぽだけを左右に揺らし続けたというめろちゃん。

飼い主さん：
「『怒っているアピールが、上手だね！』と思いました」

まるで絶望するように足を投げ出す姿から、飼い主さんは「ブーブー」と不満を言われているような気持ちになったのかもしれません。

伏せながら怒っているのにしっぽはフリフリの理由は？

飼い主さんは、めろちゃんが床に伏せていた理由についてこう推測します。

飼い主さん：
「お散歩に行く気が満々だったので、このときはとても怒っていたと思います。でも、しっぽは振っていたので、『怒っている私をなぐさめて！』『なでて！』という気持ちだったのではないでしょうか。私が声をかけるまでは、しばらくこの体勢でいました」

怒りながらも、なでてほしいとアピールし続けていたというめろちゃん。このあとめろちゃんは、どうやって機嫌を直してくれたのでしょうか。

飼い主さん：
「一緒に遊んだら、すぐにご機嫌に戻っていました」

お散歩中止を告げられて大絶望ブーブータイム pic.twitter.com/Pf26bqQaTR
— ごきげん犬 (@melomelogokigen) July 2, 2024

【獣医師解説】お散歩中止でふてくされたような行動をとる愛犬の心理とは

ここからは、今回のめろちゃんの行動に込められた理由などについて、いぬのきもち獣医師相談室の原駿太朗先生に詳しくお話を伺います。

――大雨が降っていたので、飼い主さんがめろちゃんに「お散歩中止」を伝えたところ、めろちゃんはふてくされたように床に伏せてしまったそうですが、実際のところ、このときのめろちゃんはどのような気持ちだったと考えられますか？

原先生：
「ふてくされていた可能性もあるかと思いますが、今回の場合だと、床に伏せることで飼い主さんの反応を引き出そうとしている“学習によるもの”と考えるほうが素直かもしれません。もし、ふてくされていたとするなら、お散歩に行けないことへの失望や不満によるものなどになってくるでしょうか」

――犬と暮らしていると、急な雨などで突然お散歩に行けなくなることもあるかと思います。このような場合、楽しみにしていた愛犬にどのようなフォローをしてあげればよいのでしょうか。

原先生：
「お散歩は運動のほかにも、気分転換などの意味合いもあります。室内でできるおもちゃを使った遊びや簡単なトレーニングのほか、ノーズワークなどの知的刺激を与える活動を意識的に行い、フォローをしてあげるとよいと思います」

お散歩に行けなくなってしまっためろちゃんは、飼い主さんにかまってほしくなったのかもしれませんね。