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「生い立ちがわからない」元保護犬 先住犬と過ごした1年で“安心できる居場所”を見つけ、家族の一員に

トライアルを経て家族になった元保護犬。飼い主さん家族や先住犬のもとでたくさんの経験を重ねながら、確かな変化を見せていました。

元保護犬・なのちゃんとの出会い

先住犬・まろちゃんと、トライアル中だったころのなのちゃん
《写真左から》先住犬・まろちゃん(撮影時3才)と、トライアル開始時のなのちゃん(撮影時、生後推定7カ月)
@siba_maro
紹介するのは、X(旧Twitter)ユーザー@siba_maroさんの愛犬たちのエピソード。写真に写っているのは、先住犬のまろちゃん(撮影時3才/柴犬/左)と、元保護犬・なのちゃん(撮影時、生後推定7カ月/右)です。

こちらは、なのちゃんのトライアルが始まったばかりのころに撮影された一枚。なのちゃんは、先住犬のまろちゃんのベッドで眠っており、その様子をまろちゃんが少し困惑した表情で見つめていたのだとか。その距離感が、当時の関係性を物語っています。

なのちゃんをお迎えした当時について、飼い主さんはこう振り返ります。
飼い主さん:
「保護犬サイトでなのを見つけ、まろと一緒に会いに行ったんです。2頭で公園を一緒に散歩してみたところ、相性がよさそうだったため、トライアルで2週間一緒に暮らすことになりました。

まろは生後3カ月でペットショップから我が家に来ており、ほかの犬と一緒に暮らすのは初めての経験。当初はとても緊張している様子で、まるで『このコはずっとここにいるの?』と問いかけるような表情で、飼い主となのを交互に見ていました」

物怖じしない様子にひとまず安心するも、気がかりな点が

なのちゃんを見つめるまろちゃん
《写真左から》トライアル中のなのちゃん、先住犬・まろちゃん。“謎行動”をするなのちゃんのことを、まろちゃんが不思議そうに見つめていたときの様子。
@siba_maro
トライアル初日から、物怖じしない様子を見せていたなのちゃん。まろちゃんのベッドやケージを使ったり、床を転げ回ったりするなど、のびのびと過ごしていたといいます。

その様子にひとまず安心した一方で、次第に気になる点も出てきました。
飼い主さん:
「なのはトライアルの4日目くらいから、分離不安のような行動が出始めてしまったんです。飼い主の姿が少しでも見えなくなると、激しく鳴いてしまうことも。なのがいることを知らないご近所さんからは、『まろちゃん、何かあったの?』と心配されるほどでした。

まろは留守番のときもおとなしいですが、なのは1分もお留守番ができなかったので、ギャップが大きくて……。『やっぱり一緒に暮らせないかも?』と、弱気になったりもしました」
トライアル中のなのちゃんと、先住犬・まろちゃん
《写真左から》トライアル中のなのちゃん、先住犬・まろちゃん。
@siba_maro
なのちゃんが留守番できるように、飼い主さんはおもちゃやおやつをうまく使う方法を考えたり、かかりつけの獣医師にしつけの相談をしたりと、さまざまな対策を実施しました。

そして、なのちゃんと家族になる決断をしたそうです。

少しずつ信頼関係が生まれると、なのちゃんに変化が

見つめるなのちゃん、まろちゃん
《写真左から》先住犬・まろちゃん、なのちゃん。
@siba_maro
お迎え後しばらくの間、飼い主さんは不安定な様子を見せていたなのちゃんと日々向き合ってきました。信頼関係が少しずつ築かれてきたころから、あることを始めたそうです。
飼い主さん:
「なのが鳴いたら、『ダメだよ』と声をかけるようにしました。静かにしていたらおやつをあげて、たくさん褒めるようにしたんです。

それもあってか、飼い主の意思表示も比較的早い段階で伝わっていったようです。たとえば、別々の部屋で寝ても夜鳴きがなくなり、夜中に鳴いてしまったときも、別の部屋から『なの、ダメ』と声をかけると、すぐに落ち着くようになりました」
まったりするなのちゃん
現在のなのちゃん。
@siba_maro
お留守番中にも、嬉しい変化がありました。なのちゃんは少しずつ鳴く頻度が減り、今ではおやつやおもちゃを使わなくても、あまり鳴かなくなったのだとか。
なのちゃんの変化を見て、飼い主さんはこんなことを感じているそうです。
飼い主さん:
「約1年が経って、なのは“家は出たら終わりの場所”ではなく、“安心して戻ってこられる場所”だと、少しずつ理解していったようです。

散歩に行っても家の場所を覚えていて、帰り道は一目散に家に向かいます。我が家がなのにとっていちばん安心できる場所になったことが、とても嬉しかったです」

先住犬・まろちゃんとも仲良しに

仲良くじーっと見てくるなのちゃん、まろちゃん
仲良くじーっ。
@siba_maro
なのちゃんは、先住犬・まろちゃんともいい関係を築いて暮らしています。

トライアル期間中は、まろちゃんは緊張からかよだれを垂らしたり、なのちゃんが入れないソファの下に避難したりと、心配な様子も見られたそうですが、今では“なんだかんだ仲良し”に。
穏やかな時間を過ごすなのちゃん、まろちゃん
穏やかな時間を過ごすなのちゃん、まろちゃん。
@siba_maro
「半年に1回くらい大喧嘩することもある」とのことですが、普段からベッドやおもちゃを取り合ってじゃれあっているようです。

過去はわからなくても、これからの日々が幸せであるように

お出かけを楽しむなのちゃん、まろちゃん
仲良くお出かけ!
@siba_maro
さまざまな経験を重ねてきたなのちゃんですが、お迎え当時から「人が怖い」という気持ちは、今も変わらないそうです。家族は大丈夫でも、飼い主さんの友達や散歩中に会う人、すれ違う人などは、なのちゃんにとってまだ怖い存在なのだとか。

それでも、外に出ること自体は大好き。散歩に行くとわかると嬉しそうに家中を走り回り、しっぽを振って玄関へ向かうのだそうです。

飼い主さんは人との距離に配慮しながら、なのちゃんが安心して散歩を楽しめるように見守っています。
楽しそうななのちゃん、まろちゃん
海に出かけて、2頭ともニコニコ顔に!
@siba_maro
日々さまざまな成長を見せているなのちゃんへ、飼い主さんは今の思いをこう語っていました。
飼い主さん:
「なのは人を怖がる様子はあるのに、家に来てから一度も人に対して噛んだり、傷つけようとしたことはありません。

そんな優しいなのですが、今までの生い立ちがまったくわかりません。言葉が話せたら、一度はどんな気持ちなのか、どんな犬生だったのか聞いてみたいです。

今までどんなつらいことがあったのかわからないですが、せめてこれからのなのの犬生があたたかく幸せなものであってほしいと願っていますし、ずっとまろと一緒にそばで見守っていきたいです」
写真提供・取材協力/@siba_maroさん/X(旧Twitter)
取材・文/雨宮カイ
※この記事は投稿者さまに取材し、了承の上制作したものです。2025年12月時点の情報であり、現在と異なる場合があります。
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