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「要求を知らない犬」のその後【穴澤賢の犬のはなし】

先代犬の「富士丸」と犬との暮らしと別れを経験したライターの穴澤賢が、
数年を経て現在は「大吉」と「福助」(どちらもミックス)との暮らしで
感じた何気ないことを語ります。

2020年、保護犬だったモグちゃんのことを書いた。繁殖業者かブリーダーのところで、散歩にほとんど連れて行ってもらったこともなく、表情もどこか硬く、『要求することを知らない感じ』だったと。その後、甘い平田家で暮らすモグちゃんはどうなったのか。

モグちゃんは甘えんぼう

迎えた当初は、毎日散歩に行けることが嬉しくて毎朝4時に起こされていたのが次第にのんびり寝るようになり、今では人間が起きても寝ていて「そろそろ散歩行くよ」と起こしているという。
また、毎日オヤツタイムがあるが、それを覚えていて時間になると前足でちょんちょん催促してくるらしい。さらに、散歩の途中になぜか座り込み「なでて」と要求してくるようになったそうだ。
そして約束通り、うちがいないときでも好きに使ってくれていいよと山の家の合い鍵を渡したのだが、モグちゃんは山の家(というか山?)が大好きなんだとか。行く度に目を輝かせ、帰るときもなかなか車に乗らず、何度も階段を登ろうとするのをなだめすかして車に乗せるのが恒例行事になっているらしい。おもしろいなぁ。

これからのモグちゃんも楽しみ

そんな話は、奥さんからちょくちょく聞いていたが、写真で見ても明らかに表情が豊かになっているのが分かる。もともと温厚でおっとりした性格だから困ることはないが、少しずつ要求するようになってきたから、さらなる変化に期待したい。
それにしてもモグちゃんはメスだからか、どこか品があるねぇ。それに比べてわが家の大福はガサツだなぁ。ま、それはそれで好きにすればいいけど。



プロフィール
穴澤 賢(あなざわ まさる)
1971年大阪生まれ。2005年、愛犬との日常をつづったブログ「富士丸な日々」が話題となり、その後エッセイやコラムを執筆するようになる。著書に『ひとりと一匹』(小学館文庫)、自ら選曲したコンピレーションアルバムとエッセイをまとめたCDブック『Another Side Of Music』(ワーナーミュージック・ジャパン)、愛犬の死から一年後の心境を語った『またね、富士丸。』(世界文化社)、本連載をまとめた『また、犬と暮らして』(世界文化社)などがある。2015年、長年犬と暮らした経験から「DeLoreans」というブランドを立ち上げる。

ブログ「Another Days」
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大吉(2011年8月17日生まれ・オス)
茨城県で放し飼いの白い犬(父)とある家庭の茶色い犬(母)の間に生まれる。飼い主募集サイトを経て穴澤家へ。敬語を話す小学生のように妙に大人びた性格。雷と花火と暴走族が苦手。せっかく海の近くに引っ越したのに、海も砂浜もそんなに好きではないもよう。

福助(2014年1月11日生まれ・オス)
千葉県の施設から保護団体を経て穴澤家へ。捕獲されたときのトラウマから当初は人間を怖がり逃げまどっていたが、約2カ月ほどでただの破壊王へ。ついでにデブになる。運動神経はかなりいいので、家では「動けるデブ」と呼ばれている。
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