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ありがとうシロさん。いつだってそばにいる、愛おしいおばあちゃん犬【連載】おばあちゃん犬がやってきた第103回(最終話)

こんにちは。2匹の猫と、1匹の犬と暮らし、二児の母でもあるtamtamです。

我が家は15歳のおばあちゃん犬を引き取り、家族として迎えました。

それから3年という月日が経とうとしていたある夜、

シロさんはゆっくりとこの世を去りました。

シロさんを迎えたばかりのとき。

「子供も幼いのに、後先短い老犬を迎えるなんて」

こんな言葉をよく言われていました。

その言葉通り、私たち家族とシロさんは

3年間しか一緒に暮らすことができませんでした。

そんな中、今年5歳になるのんちゃんがある日、

空を見てこう言ったのです。

のんちゃんが語ったお空の話

シロさんはお空に旅に出たんだよ、と

かねてから教えていたおかーさん。

そして、しばらく空を見つめ、笑顔でこう言いました。

シロさんのシロ。

ふと、見上げた空はとても青く、雲は真っ白に輝いていました。

あまりの眩しさに、おかーさんはやはり泣いてしまいましたよ。

いつだって側にいる、愛おしいおばあちゃん犬。

どこかの国の宗教の教えだったと思うのですが、

『天国へ旅立ったひとのことを誰かが思い出すと
天国でその人の周りに花が降ってくる』

というものがあるそうです。

思い出す内容はなんでもよくて

それが悲しい思い出だろうと、楽しい思い出だろうと。

綺麗な花が降ってくる、と。

素敵な考えだなぁと思います。

シロさん、どんな花が降っていますか?

ふと綺麗な空を見ると、シロさんのことを思い出します。

…が、正直、まだまだ辛いです!!(笑)

今なら天才子役に負けないくらい秒で泣ける自信があるよ!

泣いてばかりのおかーさんなんだけどね。

いつになったら笑いながら話せる日は来るんだ〜と

そう言った私の顔は、笑ってました。

こういうことなんだろうね。

いつか、シロさんの匂いや感触も忘れてしまうかもしれない。

それでも、たくさんの笑顔をシロさんはくれたから

おかーさんはそれを忘れることは絶対にないよ。

たくさんの応援、ありがとうございました!

何度か書いたことがあるのですが、

私はシロさんを老犬だから引き取ったわけではなく。

たまたま、私がシニアがたまらなく好きで

たまたま、出会ったドストライクな犬が

シロさん、という犬でした。

凄まじくかわいい彼女は悪循環な環境下で

15年もの歳月を過ごしていました。

そんな環境下に関わらず、シロさんは

とてもキラキラと楽しそうに輝いていました。

不幸そうにしているより、

幸せそうにしている方が可愛いでしょ?と、言わんばかりに。

そんな彼女に惚れ込んで、我が家にお迎えしてから3年。

シロさんは常に幸せそうでした。

そんな姿を側で見ていられた毎日に感謝しています。

そして、この連載を通して多くの方が

シロさんのことを想い、時には涙し、応援してくれました。

死後のエピソードを書いていいものかも迷いましたが

担当してくださった編集者様、

好きなように書いてください!と、背中を押してくれました。

天使になったシロさんを描くことができてとても楽しかったです。

いろんな方とこの場で出会うことができました。

一つ一つの出会いの根本にシロさんがいます。

シロさん、ありがとう。

いつか、また会える日まで。

<いぬのきもちWeb編集室よりお知らせ>

2022年10月28日、この連載のおばあちゃん犬の「シロさん」の話を含む書籍「たまさんちのホゴイヌ」が世界文化社より出版されました。売上の一部は出版社を通じてアニドネへ寄付されます。

アニドネ「コミックエッセイ『たまさんちのホゴイヌ』からの寄付について」

tamtam プロフィール

動物病院で動物看護士として勤務後、現在は個人で犬猫を預かり里親を探す「一時預かりボランティア」を続けている。犬猫の保護や介護について、大変な現実だけでなく、楽しさ・幸せをSNSで発信し大きな話題に。
2022年「たまさんちのホゴイヌ」(世界文化社)、2023年「たまさんちのホゴネコ」(世界文化社)を出版。著者印税を動物福祉活動に充てている。

tamtam インスタグラム

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