犬が好き
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犬はどんな味をおいしいと感じる? 味覚について獣医師に聞いてみた
犬と人の味覚はどう違うの?
いぬのきもち獣医師相談室の獣医師(以下、獣医師):
「犬は人ほど細かい味は分析できません。しかし、もともと肉食だったので、肉の味や脂肪の味はわかるようです。また、甘いものを好むことが多いので、甘みもわかるのでしょう。
個々の犬の好みがわかっていると、いつの日かくる介護期の救世主になってくれるかもしれません。ただ、好きな味があると誤食にもつながるので気をつけてくださいね」
犬が「おいしい」と感じるのはどんな味?
獣医師:
「個体差はありますが、濃厚で塩気のある味が好きなことが多いです。もしくは、新鮮な素材の味が活きているものが好きなようです。
病気などで食欲不振なときや介護時には、甘みのあるもの、油分のあるもの、肉類などタンパク質のもので風味づけすることで、嗜好性を上げることができますよ」
犬の味覚にも個体差がある? 味覚が変化することは?
獣医師:
「犬にも好みがあるので、甘みが好き、塩気が好き、脂肪の味が好き、魚が好き、お肉が好きなど、さまざまな違いがあります。食べたことのないものを一切食べないコもいます」
犬の味覚が変化することはある?
獣医師:
「味覚が変わるというよりは、『食べなければほかのものが出てくる』と学習する犬は多いです。また、濃い味に慣れてしまうと、ほかのものは味気なく感じて、食べなくなることもあります。
そのため、おやつのあげすぎには気をつけなければいけません。おやつなどの嗜好品ばかり食べていると、グルメになるだけでなく、栄養バランスをくずして健康に影響が出るおそれも。
なお、高齢や病気で感覚が衰えているときにも、味覚に変化が起こることがあります」
犬がいつものフードを食べなくなるのはなぜ?
獣医師:
「ふだんのフードを急に食べなくなった場合は、何らかの不調が考えられますので、まずは動物病院を受診しましょう。
また、日頃から食べムラがあるようなら、
- 食事が合っていない
- フードの量に問題がある
- おやつを与えすぎている
- 運動が不足している
- 水分が不足している
- 不規則な生活を送っている
- おなかが弱い
- 季節の変化などに弱い
といった理由が考えられるので、その場合もかかりつけ医に相談してください」
フードが傷んでいると食べなくなることも
獣医師:
「フードが傷んでいるケースも考えられます。フードに酸化を防止する成分が含まれていても、酸化は開封時からどんどん進みます。酸化すればおいしくなくなるうえ、本能的に『危ない』と感じれば食べないでしょう。
気温が上がって湿気も出てくる時期は、ドライフードであっても傷みやすくなります。なるべく少量のものを購入し、保存方法・保存場所に気をつけてくださいね」
――ありがとうございました。
みなさんの愛犬はどんな味が好きですか?
取材・文/松本マユ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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