認知症になりやすい犬の特徴と症状は？犬の認知症の進行を遅らせるためにできること

犬にも認知症の症状がみられることがあります。では、犬の認知症はどのような犬がなりやすいといわれているのでしょうか？

「犬の認知症になりやすい犬の特徴と症状」について、いぬのきもち獣医師相談室の原駿太朗先生に話を聞きました。

犬の認知症とは？

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犬の認知症は、脳の老化によって記憶力や判断力、学習能力などが低下することで、日常生活に支障をきたすようになる病気のことを指します。

人と同じように、犬も高齢化に伴い発症リスクが高まってくるとされています。

認知症になりやすい犬の傾向

一般的に犬の認知症は柴犬などの日本犬がなりやすい傾向にあるといわれていて、10才を超えたシニア〜ハイシニア期での発症が多い印象です。また、小型犬種の方が認知症を発症しやすいと考えられていますがこれはあくまで傾向なので、どの犬種であっても認知症になる可能性はあります。

また、完全室内飼育、環境内に遊べるものが少ない、窓などから外をのぞきづらい、一人での留守番が多い犬などは認知症になりやすい傾向にあるといえるでしょう。

犬の認知症の症状

犬の認知症でよくみられる症状としては、

外からの刺激に対しての反応が弱くなる

昼夜逆転をしたように夜鳴きを始める

決まった場所でトイレができなくなる

徘徊をするようになる

などの様子が挙げられます。

犬の認知症の進行を遅らせるためにできること

犬が認知症になる明確な原因は分かっていないため、完全な予防策というのは今のところはありませんが、犬の認知症の進行を遅らせるためには、日常的に適度な運動をすることと脳への刺激を与えることが大切です。

たとえば、おやつを隠して探させるノーズワークができるおもちゃを使ってみる、新しい遊びに挑戦してみる、日帰りで外に出かけてみるなど、犬の五感を使いながら楽しくコミュニケーションをとることをおすすめします。

犬の認知症による夜鳴きは獣医師に相談を

犬の認知症による夜鳴きは、ただ訳が分からなくなってしまってるだけではなく、実は不安や体の痛み、昼夜逆転が原因であることが多いです。

このため、寝床や家の環境の工夫、日中の過ごし方の工夫などで改善が見込める可能性も十分にあります。

犬の夜鳴きは飼い主さんにとって大変なことですが、かかりつけの獣医師と相談をしながら考えられることをひとつずつ試していくようにしましょう。

犬の認知症自体は完治が難しい病気ですが、進行を遅らせることは目指せます。

飼い主さんは愛犬のお世話を一人で悩まずに、獣医師に相談するという選択肢があることを知っていただきたいです。

（監修：いぬのきもち獣医師相談室獣医師・原駿太朗先生）
取材・文／maki
※写真は「いぬのきもちアプリ」で投稿されたものです
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください