犬と暮らす
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犬のアジソン病(副腎皮質機能低下症)の原因と症状、治療法 クッシング症候群との違いとは?
「犬のアジソン病の原因と症状、治療法」について、いぬのきもち獣医師相談室の岡本りさ先生に話を聞きました。
犬のアジソン病が起こる原因
岡本先生:
「犬のアジソン病(副腎皮質機能低下症)は、副腎皮質から分泌されるホルモンの一種であるミネラルコルチコイドとグルココルチコイドが不足する病気です。
アジソン病は自己抗体による副腎皮質の萎縮が原因と想像されています」
犬のアジソン病でみられる症状
岡本先生:
「犬のアジソン病は、元気・食欲不振、震え、嘔吐・下痢、ショック症状などがみられることがあります。初期は典型的な症状ではないため、飼い主さんが病気を見過ごしてしまうことも多いです」
犬のアジソン病の診断と治療法
岡本先生:
「犬のアジソン病は、血液検査による電解質異常、低血糖、腹部エコーによる副腎の萎縮を観察し診断となります。
アジソン病と診断された場合、一般的に不足した分のミネラルコルチコイドとグルココルチコイドを補う治療が行われます」
犬のアジソン病は生涯付き合っていく病気
岡本先生:
「犬のアジソン病は完治することはなく、生涯付き合っていくことになります」
ーーでは、愛犬がアジソン病と診断された場合、気を付けることなどはありますか?
岡本先生:
「気を付けることとしては、犬のアジソン病はストレスがきっかけで症状が出ることがあるので、ストレスをなるべくかけないことと、イベント前に薬を増量するなど、担当の獣医師と話し合う必要があります」
犬のアジソン病(副腎皮質機能低下症)とクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)の違い
岡本先生:
「犬のクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)はグルココルチコイドが慢性的に過剰になる病気です。
外貌に変化のないアジソン病(副腎皮質機能低下症)に対して、クッシング症候群は腹部膨満、過剰なパンティング、脱毛などがみられることがあります。 また、多飲多尿の症状が目立ちます」
病気の症状を見過ごさないためにも、愛犬の体調に気になることがある場合は獣医師に相談しましょう。
取材・文/maki
※写真は「いぬのきもちアプリ」で投稿されたものです
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください
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