しつけインストラクターで、しつけ教室「Pet Life Consulting シンビオーシス」代表の岡田敏宏先生によると、最近愛犬の糖尿病、歯周病、骨折・脱臼についての相談が増えているそうです。
今回は岡田先生のもとに寄せられた相談のうち、特に深刻度が高いと思われるものを解説。その意外な原因や背景について伺いました。
糖尿病の相談が増えている理由
糖尿病の相談が増えている理由として考えられるのが、次の3点です。
おやつを与えすぎている
「おやつといえば甘いもの」と飼い主さんが考えて、砂糖入りのおやつを好んで与えているパターンが多いようです。本来、犬にとって砂糖は不要なもの。与えすぎると糖尿病だけでなく、肥満の原因にもなります。
トッピングが多すぎる
いつものフードだけでは栄養が偏よるかもと、トッピングをする飼い主さんも多く見受けられます。ただ糖質が多い食材をプラスすると、カロリーオーバーとなる場合があるので注意が必要です。
周囲の基準に合わせすぎている
他人から愛犬について「痩せすぎ」などと言われて、人目を気にしすぎて愛犬を太らせてしまう飼い主さんもいるようです。なかには、SNSで心ないコメントをもらったというケースも。
歯周病の相談が増えている理由
歯みがきが大切だと理解していても、忙しくて歯みがきの練習ができずについ後回しにしてしまい、愛犬が歯周病になってしまうケースが増えているようです。なかには、歯石除去さえしていれば大丈夫だと思い込んでいる場合も。
また歯みがきガムを与えていても、左右バランスよく嚙まなければ歯石の原因になってしまいます。
骨折・脱臼の相談が増えている理由
犬の骨折・脱臼は、ソファから落ちるなど生活環境が原因のものもあります。しかし最近では、普段愛犬の世話をしていない家族や子どもなどが愛犬を高いところから落としてしまい、骨折・脱臼させるケースが増えているようです。
コロナ禍で久しぶりに会った家族なども注意するようにしましょう。
今回ご紹介した病気やトラブルは、飼い主さんが適切な対応をしていれば防げるケースもあります。不安がある場合は動物病院に相談するなどして、正しい知識を身につけましょう。
お話を伺った先生/岡田敏宏先生(しつけ教室「Pet Life Consulting シンビオーシス」代表)
参考/「いぬのきもち」2023年12月号『しつけインストラクターと獣医師に聞きました!意外な理由で増えてるイマドキの病気・ケガ』
文/江村若奈
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。