平和を愛する犬は、自分や飼い主さんの安心・安全を脅かすものを嫌います。また、正体がわからず自分では対処できないものも苦手。さらに、イヤな経験と結びついているものも避ける傾向があるでしょう。
愛犬と良好な関係をつくるために、そんな犬の「キライ」を減らしてあげることが大切。今回は、犬がキライなものを4つ取り上げ、苦手に感じる理由や対処法について、獣医師の増田宏司先生に伺いました。
犬がキライなもの1:酸っぱいニオイ
犬の優れた嗅覚のなかでも、酸っぱいニオイ(酸臭)は人の1億倍も感じとれるうえに、成分が飛散しやすいため、強すぎるニオイとして苦手な犬が多いです。また、アルコールやタバコなどの刺激臭も嫌います。
犬が嫌がるニオイの食べ物は別室で食べるほか、タバコや香水などの刺激臭は遠ざけるようにしましょう。
犬がキライなもの2:苦い味
自然にある苦いものは毒性があったり、腐っていたりすることが多いため、苦味を感じると本能的に警戒して避ける傾向があります。なお、イタズラ防止用のグッズなどはこの傾向を活用し、犬がかじらないよう苦い味をつけていることがあるようです。
犬がキライなもの3:体格的に困難が生じる場所・イヤな経験をした場所
胴長犬は段差を大きく感じるほか、小型犬は体格上、高い場所や不安定な場所をより危険に感じて嫌がるなど、体の構造の問題で苦手に感じやすい場所があります。
また、動物病院など、イヤな思いをした経験のある場所も嫌います。動物病院などの慣れさせたほうがよい場所では、診察のない日も行くようにし、スタッフさんにおやつを与えてもらうなどするとよいでしょう。
犬がキライなもの4:脅威を感じる音・不気味な音
犬は雷や花火など、脅威を感じる音や正体を確かめられない音を嫌います。とくに雷は、広い範囲の周波数の音を含んでおり、また、犬の吠え声にも似ていることから、子犬からオオカミまで一斉に吠えている音に聞こえているという説もあります。
掃除機やチャイム音など、慣れさせたほうがよい生活音は、おやつを与えながら録音を小さい音量から聞かせ、徐々に音を大きくするなどして慣れさせるようにしましょう。
犬がキライなものは無理に近づけないほうがいいですが、いつ起きるかわからない雷や、健康に暮らすうえで欠かせない動物病院など、避けるのが難しいものもあります。愛犬の苦手意識を少しでも薄まるよう、ゆっくり時間をかけて慣れさせておくとよいでしょう。
お話を伺った先生/増田宏司先生(獣医師 博士(獣医学) 東京農業大学農学部動物科学科(動物行動学研究室)教授)
参考/「いぬのきもち」2026年1月号『愛犬のスキ・キライを知れば2026年はもっと仲よくなれます♡』
文/宮下早希
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
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