犬は何ごとも起きない平和な空間で、仲間と一緒に安全に過ごせることを愛する生き物です。落ち着けたり、いい記憶や楽しい体験と結びついていたりするものを好ましく感じます。
そんな愛犬のスキなものを具体的に知っておくことは、関係をつくるうえでとても大切。今回は、犬がスキなもの(好みのタイプ)について、獣医師の増田宏司先生に教えていただきました。
犬がスキなもの1:威圧感がなく見守ってくれる人・自分と同じルーツの犬
威圧感がなく見守ってくれる人がスキ
高めのやさしげな声で、体格も大きすぎないなど、犬に威圧感を与えない人は「安心・安全」と感じられて好かれやすいです。また、犬との距離感が適切で、一方的にグイグイ近寄ることがなく、犬を見守るような態度をとれる人も好まれます。
使役犬や作業犬など、自分と同じルーツの犬がスキ
犬は表情がわかりやすい犬のほか、自分と似た傾向の犬を好みます。たとえば猟犬など、仲間と協力して作業することが多かった犬種は、同じルーツの犬とウマが合いやすく、愛玩犬はつかず離れずの関係を好みやすい傾向があるようです。
犬がスキなもの2:臭いニオイ・甘い味や肉の脂
腐敗バター臭や吉草酸など、“臭いニオイ”がスキ
犬の嗅覚は人の何万倍も感度が高く、一般的に「臭いもの」といわれるニオイを強く感じる仕組みになっています。「強く感じるなら好きになったほうが楽」という体のはたらきにより、好ましく感じるよう。
とくに、バターのニオイに似た腐敗臭や、人の足のニオイの原因でもある、吉草酸(きっそうさん)といわれる油脂が酸化したニオイがスキなようです。
甘い味や肉の脂を好むほか、母犬が食べていた食事が影響することも
犬は甘いものを好むほか、牛肉や豚肉など、脂質を多く含む肉ほど好む傾向にあります。
また、母犬が妊娠期や授乳期に食べていた食事が羊水や母乳を通じて伝わり、子犬の好き嫌いに影響することがあると考えられています。
犬がスキなもの3:イイコトの合図の音
スコットランドの研究によると、犬はクラシックのほかレゲエを好み、聞くとストレスレベルが低下することがわかっています。また、おやつやフードの袋を開ける音など、よいことが起こるきっかけとして覚えた音も好みます。
犬がスキなもの4:暗くて狭い静かな場所・飼い主さんのニオイがあるところ
暗くて狭い静かな場所など、安心と安全が確保されている場所を好みます。また、自分や飼い主さんのニオイがあるところも安心できてスキでしょう。散歩先など、飼い主さんとお出かけした場所も好ましく感じるようです。
愛犬のスキなものを増やしていけば絆も自然と強まります。キライや苦手が入り込むすき間がないほど、愛犬の人生を「うれしい・楽しい・大好き」でぎゅうぎゅう詰めにしてあげましょう!
お話を伺った先生/増田宏司先生(獣医師 博士(獣医学) 東京農業大学農学部動物科学科(動物行動学研究室)教授)
参考/「いぬのきもち」2026年1月号『愛犬のスキ・キライを知れば2026年はもっと仲よくなれます♡』
文/宮下早希
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。