酸素を運び、体を守る。そんな血液のファーストミッションは人も犬も同じです。しかし、体格や代謝、体温調節の仕組みが違えば、血液の動かし方やトラブルへの反応も変わってきます。今回は犬の血にまつわる症状・異変ついて獣医師の角山優輔先生に伺いました。
犬は不調を隠すことが多く、症状があらわれたときには病気が進行している場合もあります。血液にまつわる異変のサインを知っておきましょう。
人にはありがちな血の症状に、病気が隠れていることも
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人なら「乾燥のせいかな」と様子を見がちな鼻血も、犬にとっては一般的ではなく、重大なサインであることがほとんど。また、貧血や予期せぬ出血の背景には、単なる体調不良ではなく、深刻な血液疾患や腫瘍、感染症などが隠れている危険性があります。犬は体調の変化を言葉で伝えられず、不調を見せにくい動物でもあります。「そのうち治るだろう」と自己判断をしないで、いつもと違う異変に気づいたらすぐに動物病院を受診しましょう。
貧血:免疫系やさまざまな病気のSOSサイン
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人の貧血とは異なり、犬の貧血は鉄分不足によるものは非常にまれ。鉄分が不足しているわけではなく、免疫系、内分泌系および腫瘍を含めた幅広い病気のサインであることも。放置すると全身が深刻な酸素不足に陥り命にかかわることもあるため、すぐに受診が必要です。
貧血になると
・ぐったりと元気がなくなる
・舌の色が白くなる
・白目が黄色っぽくなる
・尿の色が濃くなる
血尿:色の異常は赤色だけではない
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おしっこに問題があるときの多くは人と同じで、鮮やかな赤色の血尿がほとんど。しかし、まれにオレンジ色になることもあり、重篤な病気(肝臓や貧血の病気)が隠れていることもあります。日ごろからトイレシーツの色を見る習慣をつけたり、健康なときのおしっこの写真を撮っておくことも重要です。
鼻血:一般的ではなく、重大な病気が隠れている可能性大
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犬の鼻血には、鼻や口の中の腫瘍、異物、感染症のほか、止血に欠かせない「血小板」が激減する免疫の病気などが潜んでいることがあります。血小板が減ると鼻血だけでなくアザ(紫斑)が出たり、傷口の血が止まらなくなったりします。わずかな鼻血でも見過ごしてはいけません。
出血:出血量が少なく見えても油断しないで
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血の異常は目に見えにくいからこそ、日ごろの観察と定期健診が大切です。愛犬の健康な状態を知っておき、気になることがあれば気軽に相談できる獣医師との関係を築いておきましょう。
お話を伺った先生/ 角山優輔先生(麻布大学小動物内科学研究室の大学院生として、血液疾患の病態解明および新規治療法の確立に向けた研究に従事。臨床病理学を得意とし、血液疾患における診断・治療技術の向上に強い情熱を注ぐ。血液疾患をコア領域としながらも、消化器、腎・泌尿器、内分泌疾患に至るまで、病態の本質を徹底的に追究する姿勢を大切にしている)
参考/「いぬのきもち」2026年9月号『人と似ているようで違うから知ってほしい 血のひみつ』
文/いぬのきもちWeb編集室
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