「いぬのきもち」が「愛犬がよくする動き」について読者アンケート(※)を実施した結果、堂々1位にランクインしたのは「ブンブン」する動きでした。今回は、犬がしっぽや頭を「ブンブン」するときの気持ちを探ります!
※「いぬのきもち作り隊」モニターアンケート2016年実施(105名回答・重複回答含む)
しっぽを「ブンブン」するときの気持ちって?
うれしい!楽しい!ゴキゲン♪という気持ち
犬にとってしっぽは、体の中でもっとも感情が表れやすいところ。しっぽの位置と動きで自分の気持ちを表現しているのです。高い位置で左右に大きくしっぽを振るのは、喜びや期待といったポジティブな気持ちによるものです。「ブンブン」としっぽを振るスピードが速ければ速いほど、楽しくて興奮が高まっているといえるでしょう。
こんなときによくします!
・飼い主さんや家族が家に帰ってきたとき
・ゴハンや散歩など、好きなことの前
・飼い主さんに名前を呼んででもらったとき
注意!「警戒」のサインの場合も
犬がしっぽを振っているときの気持ちは、必ずしもポジティブなものばかりではありません。しっぽが立ち気味で目を見開き、体もかたく緊張して、足を踏みしめているような様子を見せるときは「警戒」している可能性があります。初対面の犬に対してすることが多いので、飼い主さんは注意してあげましょう。
頭を「ブンブン」するときの気持ちって?
本能が満たされて満足してるよ♪という気持ち
犬が頭を「ブンブン」と振るのは、野生時代の名残といわれ、獲物をしとめたり、食いちぎったりするのを疑似体験していると考えられています。犬がおもちゃを振り回したり、床にたたきつけたり、引き裂いたりしようとするのを見ると、攻撃的になっていると思われがちですが、実際は狩猟本能が満たされ満足している状態なのです。
ちなみに、「ブンブン」とおもちゃなどを振り回した後に、落ち着いて「カミカミ」と噛み始める犬もいます。これも「ブンブン」と同じで、しとめた獲物を噛みちぎって食べていた野生時代の名残と考えられています。
こんなときによくします
・大きめのおもちゃをくわえたとき
・タオルなどをくわえたとき
この狩猟本能を満たす遊びを工夫すると◎
犬の狩猟本能には、「獲物をみつける→駆け寄る→飛びつく→噛んで獲物をしとめる→おなかを裂いて食べる」といった一連の流れがあります。そこで、ただおもちゃを渡すのではなく、投げてキャッチさせたり、獲物のように動かしたりするなど工夫して遊んであげると愛犬はより満足するでしょう。
愛犬が「ブンブン」するときは意外な気持ちが隠されていた!
今回は、『愛犬がよくする動きランキング』1位に輝いた「ブンブン」に隠された気持ちについて解説しました。ちなみにしっぽの短いコーギーなどの場合は、しっぽのつけ根の部分をよく観察すると、感情を読み取ることができます。うれしいときは上向きに、不安なときは下向きに下がっているのでぜひチェックしてみてください。お尻や腰をプリプリと左右に揺らすときも嬉しいときのサインです。
人のように言葉を操ることができない犬たちは、頭の先からしっぽまで全身を使ったボディランゲージで自分の気持ちを飼い主さんに伝えています。そのため、動いている部位やしぐさをよく見てそのときの感情をくみ取ってあげることが大切です。しかし、「このしぐさはこの気持ち!」と決めつけるのはNG。その場の状況や動かし方など、総合的に見て判断するのが大切ですよ!
参考/「いぬのきもち」2016年5月号『ブンブン、ホリホリ、ブルブル……よく見るしぐさの意味って?“動き”でわかる犬の気持ち』(監修:DOGLY代表 日本動物病院協会認定家庭犬インストラクター 荒井隆嘉先生)
文/hasebe
※写真はスマホアプリ「いぬのきもち投稿写真ギャラリー」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください