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【ホントにあった犬の事件簿⑯】いつも大人しい看板犬が子どもに飛びかかって大ケガ! 判決は?
ホントにあった、犬にまつわる事件簿を紹介!
今回ご紹介するのは、東京地方裁判所で昭和53年1月24日に判決が出た事例です。
※この記事の解説は、ひとつの例にすぎず、まったく同一の解決・判決を保証するものではありません。個々の事件の判決については裁判所に、解決策はその当事者に委ねられます。
お話してくれたのは、渋谷 寛先生。
弁護士/渋谷総合法律事務所。ペット法学会事務局次長。動物の医療過誤訴訟を担当するなど、ペットと法律の問題に力を注ぐ。共著に『Q&A ペットのトラブル110番』(民事法研究会)など。
看板犬が小学生の女の子の顔にケガをさせた
店の訪問客が近づける位置で愛犬を飼育していた
ところがある日、愛犬は菓子を買いに来た小学生の女の子に飛びかかり、顔を爪でひっかいて切り傷を負わせてしまいました。女の子は、鼻の下から上くちびるのあたりに、入院して治療を受けるような大ケガを負い、その後も1年以上通院して治療を受けるほどでした。その間、2度にわたり手術を受け傷は完治しましたが、わずかながら顔に傷あとが残ってしまいました。女の子と女の子の両親は、治療費と精神的苦痛による慰謝料を求めて、飼い主のAさんを訴えました。
訪問客が愛犬に近づけないようにするべきだった
店側の不注意として、約80万円の支払いが命じられた
参考/「いぬのきもち」2017年4月号「ホントにあった犬の事件簿」
イラスト/macco
構成・文/豊島由美
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