人のように犬にもキライなものや苦手なものがありますが、なかでもお手入れやフセ・オイデのしつけがキライな犬は多いようです。
そこで今回は、犬がお手入れやフセ・オイデのしつけをキライと感じる理由や対処法などについて、獣医師の増田宏司先生に教えていただきました。まずは、犬がキライと感じるものの特徴について見ていきましょう。
犬はどんなものをキライと感じるの?
犬は平和を愛する生き物のため、自分や飼い主さんの安心・安全を脅かす、本能的に脅威と感じるものを嫌います。
また、イヤな経験と結びついているものも避ける傾向が。さらに雷など、正体がわからず自分で対処できないものも苦手です。
犬がお手入れをキライと感じる理由
犬はお手入れをされる理由がわからないうえ、とくに爪切りや歯みがきなど、体の先端や体内に異物が触れて違和感があるものは苦痛に感じます。また、飼い主さんが失敗しないようにと緊張していると、ただならぬ雰囲気から警戒しがちに。
長持ちするおやつを取り入れてみて
愛犬が長持ちするおやつを食べている間にサッとすませるか、どうしても苦手なお手入れについてはプロに頼んでもよいでしょう。
犬がフセのしつけを嫌う理由とは
犬は強い相手を前にしたときや、自信がないときは体を縮めて小さく見せようとします。フセはこの姿勢と似ており、人でいう土下座のように「屈辱的」なポーズともいえるうえ、何かあったときすぐに対処ができない姿勢でもあるため、本能的に忌避する犬も多いです。
「おやつがもらえるポーズ」と教えてみて
愛犬がフセをしたらすかさずおやつを与えたり、たっぷりほめたりすることで、「フセはするとイイコトが起こるポーズ」と伝えましょう。フセにいい印象がつき、繰り返すうちに「スキ」に置き換わっていきます。
犬がオイデのしつけを嫌う理由とは
オイデをお手入れなど苦手なお世話をするときに使うと、イヤなことが起こる前触れとして覚えて、キライになりやすいです。さらに、犬が近づいたときに、飼い主さんがつかまえようとして覆いかぶさる姿勢になるため、威圧感を覚えて苦手がられることがあります。
飼い主さんがしゃがむ隣でオイデをさせても
オイデをさせるときは、飼い主さんがしゃがんだ姿勢になったり、真正面ではなく隣の位置に呼んだりすると、威圧感を与えにくくなります。初めのうちは、犬が来たらおやつを与えてほめ、何もせず終わりにするとよいでしょう。
愛犬の「キライ」を減らして「スキ」を増やすことは、愛犬の生涯に幸せを増やしていくことでもあります。キライをこれ以上増やさないようにするためにも、犬が苦手に感じるものの傾向を知り、飼い主さんが上手にフォローしてあげられるとよいですね。
お話を伺った先生/増田宏司先生(獣医師 博士(獣医学) 東京農業大学農学部動物科学科(動物行動学研究室)教授)
参考/「いぬのきもち」2026年1月号『愛犬のスキ・キライを知れば2026年はもっと仲よくなれます♡』
文/宮下早希
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。