先代犬の「富士丸」と犬との暮らしと別れを経験したライターの穴澤賢が、
数年を経て現在は「大吉」と「福助」(どちらもミックス)との暮らしで
感じた何気ないことを語ります。
少し前から
その過程を書いてきた山の家のリノベーションだが、ようやくほぼ形になった。2020年秋頃から壁や構造に関わるところは大工さんにお願いして、それ以外のクロス貼りやオイルステインなど自分たちでできることはやる方針でここまで来たので、ビフォーアフターで振り返ってみる。
購入した当時の山の家
まずこれが2017年に購入したばかりの状態で、中に放置されていた物を出しているときの様子。この頃は作業が大変で忘れていたが、もっと写真を撮っておけばよかった。
それがやがてこうなる。どうかしていると思うほどごちゃごちゃしているが、言い訳するとこの頃はいずれ壊して建て直そうと思っていたので好き勝手遊んでいるのだ。
リビングの右側は和室が2つあり、その奥を寝室にしていた。で、上にははしごでしか上れない謎の物置部屋があり、使っていなかった。
しかし昨年、建て直すのを諦めて、補修してリノベーションしようと方向転換した。であれば当然、ここを物置にしておくのはもったいない。そこで大工さんに壁をぶち抜いて吹き抜けにしてもらい、犬も上り下りできる階段と、落ちないように手すりを作ってもらって、ここを寝室にしようとした結果がこちら。
窓の位置を比べていただければ分かる通り、ほぼ同じ位置から撮っている。ちなみに左側の壁一面はすべて収納スペース兼クローゼットになっている。
愛犬ファーストのリノベーション
その下がこちら。階段を直線にすると急勾配になるため、犬たちのことを優先してL字にしてもらった。奥の本棚も大工さんに頼んで作ってもらった(やっぱりごちゃごちゃしてるな)。そして踊り場の下には犬用ベッドを置いて、福助のお気に入りスペースになっている。
また、以前は置いてあった食器棚を使っていたが、これを機に廃棄して使いやすいサイズのキッチンカウンターと、食器を置くためキッチン左奥にL字の棚を作ってもらった。
床や棚には自分たちでオイルステイン(臭いの少ない「いろは」)を塗り、壁紙などは私が貼った(作業風景は
インスタにアップしました)。
やっと終わった!と言いたいが、実は奥の和室(客室)や玄関が残っているし、さらにここまでやるとキッチンにも手を加えたくなってきた。いつ終わるんだろ。
プロフィール
穴澤 賢(あなざわ まさる)
1971年大阪生まれ。2005年、愛犬との日常をつづったブログ「富士丸な日々」が話題となり、その後エッセイやコラムを執筆するようになる。著書に『ひとりと一匹』(小学館文庫)、自ら選曲したコンピレーションアルバムとエッセイをまとめたCDブック『Another Side Of Music』(ワーナーミュージック・ジャパン)、愛犬の死から一年後の心境を語った『またね、富士丸。』(世界文化社)、本連載をまとめた『また、犬と暮らして』(世界文化社)などがある。2015年、長年犬と暮らした経験から
「DeLoreans」というブランドを立ち上げる。
ブログ「Another Days」
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大吉(2011年8月17日生まれ・オス)
茨城県で放し飼いの白い犬(父)とある家庭の茶色い犬(母)の間に生まれる。飼い主募集サイトを経て穴澤家へ。敬語を話す小学生のように妙に大人びた性格。雷と花火と暴走族が苦手。せっかく海の近くに引っ越したのに、海も砂浜もそんなに好きではないもよう。
福助(2014年1月11日生まれ・オス)
千葉県の施設から保護団体を経て穴澤家へ。捕獲されたときのトラウマから当初は人間を怖がり逃げまどっていたが、約2カ月ほどでただの破壊王へ。ついでにデブになる。運動神経はかなりいいので、家では「動けるデブ」と呼ばれている。