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「家族で静かに喜んで泣いたことは、今でも忘れられない」 4才で迎えた保護犬の変化を振り返る
いぬのきもちWEB MAGAZINEでは、福来くんとの出会いや今の暮らしについて、飼い主さんにお話を伺いました。
福来くんとの出会い

家族で話をしていくなかで「保護犬を家族に迎えよう」という気持ちが強まり、ネットで情報を集めてみることに。
そのなかで、犬猫の保護活動に長年尽力している団体を見つけて、そこで福来くんの存在を知ったといいます。
福来くんと出会ったときのことについて、飼い主さんはこのように話します。
飼い主さん:
「私たちは、福来の生い立ちや保護された経緯はあえて聞きませんでした。福来がこれまでどのように過ごしてきたかはわかりませんが、きっといろんな大変な思いをしてきたと思います。
でも、それもすべて飲み込んだような優しい顔をしているな、と思ったのが第一印象です」

「福来は微妙な距離感を保ちながら、私たち家族ひとりひとりの背後に回り、くんくんニオイを嗅いできました。こちらが手を出して少しなでると、迷惑そうに横目でチラッと顔を見ていて。
『興味はあるけど、あえてはしゃぎませんからね』みたいな顔をしていて、その顔がおかしくて可愛くて、今でも印象に残っていますね」
すぐにその気持ちを電話で団体の方に伝えたご家族は、トライアル期間を経て、福来くんと正式に家族になることができたのでした。
初めは警戒していたけれど、少しずつ変化が
しかし、日が経つにつれてケージから出てきてご家族のほうに寄ってくる回数が増えていったのだとか。
そんな福来くんの嬉しい変化を、家族みんなで見守っていたといいます。
「家族になって5日目の夜に、ケージから出てきた福来が、リビングでテレビを見ている私たちの前にきて、床でフセをしたんです。
それまで、絶対にケージの外では、フセたりオスワリしたりしなかったので、『少しずつ距離が近くなっているな』と感じて。
大喜びすると福来が立ち上がってしまいそうだったので、家族で静かに喜んで泣いたことは、今でも忘れられません」
かまってちゃんで、甘えん坊な性格
すぐに近くに寄ってきて、前足を出して「なでて」と催促をしてきたり、家族が揃うと必ず輪の真ん中に入るのだそう。
ときどき見せる「塩対応」も可愛いようで、家族みんなで「世界一の癒し犬だね」とよく話しているそうです。
飼い主さん:
「4才で家族に迎えたこともあり、『オスワリやフセのコマンドを教えるのは難しいかな?』と当初は思っていました。
しかし、試しにオスワリを教えてみたら、福来はすぐに覚えて、そのままオテやオカワリ、フセまでできるようになりました」
「個体差もあるとは思いますが、成犬でも保護犬でもできないことはないんだな、と改めて思いました。
こちらの思いを伝えると、福来はしっかりと理解してくれるとても賢いコです。人の想像を超えて、いろんな可能性を持っているんだな、とも思いましたね」
名前の通り、「我が家に福が来た!」と感じる日々
「福来」という名前の通り、「我が家に福が来た!」と感じているそうです。
飼い主さん:
「一度きりの人生で縁があって出会ったのだから、同じ生き物として、一緒に楽しみながら幸せを感じられる時間を共に重ねていけたらいいなと思っています。
福来といろいろなところに出かけたい、という思いはありますが、福来は唯一車に乗るのが苦手なので…歩いていける範囲の散歩を中心に楽しみながら、たまには車で遠出ができたらいいなと思っています!」
取材・文/雨宮カイ
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