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NO DOG 、NO LIFE! 犬が私の人生を変えた|連載・西川文二の「犬ってホントは」vol.100
2019年11月に連載開始したこのコラム、今回で100回目を迎えることができました。多くの犬たちと飼い主さんのおかげです。そこで今回は「NO DOG、NO LIFE(犬のいない人生なんて)」をテーマに、西川先生が犬というパートナーを得て、自身がどう変わったのか、犬たちに恩返ししたいことを語ります(編集部)。
「NO △△△、NO LIFE !」。
「△△△のない人生なんて……」、「△△△いなくして人生なし」と訳されることが多いですが、「△△を知らないと人生の楽しみの半分しかわからない」と訳すこともあります。
すなわち「NO DOG 、NO LIFE !」とは「犬のいない人生なんて……」、「犬いなくして人生なし」、「犬と暮らさないと人生の楽しみの半分しかわからない」といった意味。犬と暮らす人なら、わかるわかるってなるはずです。
かくいう私もその一人。そこで今回は、私が「NO DOG 、NO LIFE !」と思う理由をお話しします。
担当の編集から、100回記念なのでなにか華やかな話題でも、とリクエストがありましたが、華やかかどうかはまぁなんですが、とにかく今回のお話はコレ。
生活習慣を変えてくれる
犬を自らの手で育て、日々生活を彼らとともにし始めると、それまでの生活が一変します。
33歳までは、広告会社で働いていました。
サラリーマン時代は、日々終電で帰るような生活をしていました。ペット関連の仕事に代わってからも、帰りは飲み屋に立ち寄るといった生活を続けていました。
そうした生活が、犬を迎えることで変わる。
飲まずに帰る。休みの日は昼過ぎまで寝ていたのが、散歩のために起きるようにもなる。
いろいろ教えてくれる
自らを他者と比較することを、犬はしません。
他者と比べて優越感に浸ることも、自らを卑下することも、他者を卑下することもありません。自らの存在価値を他人との比較の中で見出している、そうした人間の愚かさに気づかせてくれるのです。
犬は群れを作り、その群れにはリーダーがいる。それが当たり前、とされていたが、事実は違う。
問題犬と称される犬たちの困った行動は、それまでの飼い主との生活で身につけた行動で、問題は犬のせいではなく、飼い主の飼い方、接し方にある。問題なのは犬ではなく飼い主。
いわゆる常識とされている考え、それまで定説と言われていたものは鵜呑みにせずに一度は疑ってみる、そういった視点の重要性をあらためて教えてくれたのです。
世の中の見方も変えてくれる
人間にも当てはめられるこうした動物の行動原則(学習の心理学で確立されている理論)を、もし犬と暮らすことがなかったら学ぶこともなかったでしょう。
動物の行動原則に照らし合わせて世の中を見回してみると、政治の問題も、経済の問題も、それまでとは違った様相が垣間見えてきます。
罰を主軸に行動をコントロールすると、自発的な行動を起こさなくなる。
これも動物の行動原則のひとつです。
意に則さないやつは飛ばす、冷や飯を食わす。
権力を握っている人間が取りがちなこの手法は、罰を主軸とした行動のコントロールともいえます。結果、スタッフは自発的な行動を起こさなくなる(イエスマンと忖度に長けた人材しか周囲に残らなくなり、その結果……)
まさに、動物の行動原則に照らし合わせれば当然の帰結となるのです。
「NO DOG 、NO LIFE !」
理由はまだまだ挙げられますが、主たる理由は以上の如くです。
まぁ理由は何であれ、犬が私たちの生活を、人生を、すなわち私たちの「LIFE」をいい意味で素晴らしいものに変えてくれていることは間違いない。
これまでも、そしてこれからも、なのです。
写真/Can! Do! Pet Dog School提供
https://cando4115.com/index.html
西川文二氏 プロフィール
連載・西川文二の「犬ってホントは」 100話を迎えました!
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