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トレーナーさんに聞いてみた〜その4【穴澤賢の犬のはなし】

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Vol.28 トレーナーさんに聞いてみた〜その4

これまで犬と長く暮らしてきて、しつけ本のたぐいは多少読んだことはあるものの、人によって言っていることが違っていたり、いざ実践してみてもその通りにならなかったりで、最終的には自己流でやってきた。それでも問題はなかったが、このままでいいのだろうかという思いもある。とくに最近、大吉がどんどんビビリになっていることについては、理由がわからない。
そんなわけで、これを機に、はじめてプロのトレーナーさんに相談してみることにした。先生は『いぬのきもち』でおなじみ「ナカムラドッグスクール」の中村 太さん。
最終回となる今回は、犬のしつけ全般についてお聞きします。

いぬのきもちweb

写真右より中村先生、穴澤、大吉くん

犬のしつけで大切なことは?

中村:せっかくだから、うちの犬も出してみましょうか。

穴澤:どうぞどうぞ。

中村:(ケージから犬を出す)

穴澤:ジャック・ラッセル・テリアですか。

(大吉とお互いにニオイを嗅いで挨拶をする)

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中村:そうです。

穴澤:名前はなんていうんですか?

中村:名前はティンク、女のこです。年齢は6才です。

穴澤:6才のわりには俊敏な動きですね。ジャック(ラッセル・テリア)って、すごい運動量なんでしょ?

中村:若いころは苦労しましたけど、今はそうでもないですよ。ただ、これも個体差があってあまり運動しないジャックもいるんです。

穴澤:本当ですか?

中村:スクールの生徒さんでランニングが好きな人がいるんですけど、その人のところのジャックは全然走りたがらないですから(笑)。

穴澤:へぇ、そんなジャックもいるんですね。お、ティンクと大吉の相性は大丈夫みたいですね。

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中村:大吉くんを見ていると、先天的に警戒心がすごく強いってこともなさそうですね。さっきは不安がっていましたけど、今は普通に戻って遊んでいますし。あと、大吉くんは、ぜんぜん吠えませんね。

穴澤:うちに来たばかりの子犬のころは吠えていましたよ。一応、ふだんは仕事部屋に僕がいるときは、別の部屋でケージに入れていました。

中村:それはまたどうして。

穴澤:いくら在宅だっていっても、でかけることはありますし。いつも僕のそばにいるのが普通になっていたら、分離不安になるかもしれないなと。なので、基本的に仕事中はかまわないようにしていたんです。

中村:なるほど。

穴澤:でも最初はケージに入れると「ここから出して!」という感じでキャンキャン吠えてました。でも完全無視していました。吠えているときは絶対に行かない。そうしたら吠えても無駄だとすぐにわかったみたいで、吠えなくなりましたけど。

中村:そうですか。

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穴澤:あとは、遊んでいてテンションがあがったときとかに吠えることってあるじゃないですか。そういうときは、吠えた瞬間、ややかぶり気味にこいつより大きい声で「うるさい!」と怒鳴ってました。そうしていたら、自然に吠えなくなりました(笑)。これって、しつけとして正しいんですかね?

中村:正しい正しくないって、実はあとにならないとわからないんですね。今って、しつけに関するいろいろな方法論が確立していますけど、どれがベストか、どれが正解なのかなんてわかりませんから。最終的に、良いこになっていればそれはそれで正解だったという。ようするに結果論なんです。

穴澤:そうなんですね。たしかに、富士丸の若いころにはずいぶん手を焼いて、結構しつけ本とか、ネットで情報とか調べていろいろ試したんですけど、どれもこれも駄目で。結局、あとになってみれば、若かっただけなんだと。大人になったら全部自然に治まりましたから。

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中村:あとで理屈づけはいくらでもできますからね。ところで、大吉くんのしつけでは、おやつやフードは使っていましたか?

穴澤:最初は使ってましたけど、最近は使ってませんね。あまりおやつで釣るのが好きではないので。

中村:オスワリとか、します?

穴澤:するかなぁ。大吉、ちょっとおいで。(大吉が来る)オスワリは?

(大吉、無反応)

穴澤:しませんね(笑)。それこそ何かおもちゃとかおやつとか、ほしいものがあればやるんですけどね。今、何もないのがわかってますから、そのあたりはシビアみたいで(笑)。ただ、オテもオカワリも教えてませんね。必要ないかなと。

中村:結局、犬と一緒に暮らしていく中で、最終的に命令として大切なのは「マテ」と、名前を呼んで来させることくらいなんですよね。

穴澤:たしかに。僕もその2つはわりとちゃんとしようと思っていたんで、トレーニングをしましたが最近はやってないなぁ。できるかな。大吉おいで
(大吉来る)

穴澤:マテだぞ、マテ。

(大吉、待つ)

穴澤:よしっ! おいで。
(大吉、嬉しそうに来る)

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中村:できますね。

穴澤:今だからでしょうね。何かにビビッてるときは無理だと思います。それができるようになるといいんですが。

中村:この前お話したように、それはしつけというか、その犬の気質に関わってくることなので、気長に少しずつ慣らしていくしかないでしょうね。でも、大吉くんを見ていると、それ以外はまったく何も問題がないみたいですね。

穴澤:そうですかね。そんなに厳しくしつけたわけでもないですが、わりと手がかからない犬だったので。それと、僕は基本的なことさえ理解してくれれば、後は自由にしていいというスタンスなんです。家の中もフリーだし。たまにすごく厳しい人とかいるじゃないですか。犬には常に命令口調で、主人と犬、みたいな。それはそれで正しいのかもしれないし、かつては僕もそうしようと思っていた時期もあるんですけど、今は別にもういいやと(笑)。

中村:私は犬のしつけの基本は、他人に迷惑をかけなければいいと思っているんです。あとは飼い主さんの好きにすればいいと。

穴澤:たしかに。

中村:ただ、今ってなるべく叱らないしつけ方法が一般的なんですね。私も罰は与えないんですけど、だからといって、腫れ物に触るように犬に接する飼い主さんがけっこういて、それはちょっと違うと思っています。

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穴澤:犬が怒るからマズルが触れないという話をたまに聞くんですけど、それはいかんと僕も思います。なぜなら、それだと歯のチェックもケアもできないし、若いうちはよくても老犬になったときに健康管理もできないでしょう?

中村:何かあったときに薬も飲ませられないとか、それでは困りますよね。

穴澤:なので、大吉は子犬のころから全身どこを触っても大丈夫なようにしてきたんですけど。でも動物の本能として触らせたくない部分はあると思うんです。そこは教育するという感じで、俺がやろうとすることは嫌でも受け入れなさいと。実際、嫌がらせをしているわけではないので。

中村:その考え方でいいと私も思いますよ。

穴澤:僕が富士丸との暮らしを通じて学んだというか、自然とそうなったのは自分の犬と本気で向き合うということでしょうか。だから怒るときは本気で怒る。でもそのかわり、僕も犬のことを真剣に考える。なので、大吉はたぶん、世の中で一番僕が怖いはずですよ。滅多なことでは怒らないんだけど、こいつを怒らせたらマジで怖いぞという(笑)。

中村:うちのティンクもたぶんそうです。私が世の中で一番怖い。でもね、怖いというのは、裏を返せば頼りがいのある存在でもあるので。それくらいの信頼関係が築けているのが一番いいと思いますよ。

穴澤:そうなんですね。よかったよかった。あとは、ビビリをちょっとずつ慣らしていくことですね。ま、花火と雷の季節も終わったし、ちょっと落ち着くと思うんですが。今回はどうもありがとうございました。

中村:こちらこそ。またいつでも相談してください。

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(おわり)

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