愛犬がお腹を見せてくれたり、寄り添って寝てくれたりするしぐさはかわいらしくて、とても愛おしい気持ちになりますよね。しかし、これらのしぐさの本当の意味をご存知でしょうか。今回は、犬が飼い主さんにする“可愛いしぐさ”に隠された本当の理由に迫ります!
「くっついて寝たがる」このしぐさの理由とは?
大好きな飼い主さんといられて安心
枕や布団などの寝具は、飼い主さんのニオイが強くついている場所です。愛犬が飼い主さんの布団に入りたがるのは、大好きな飼い主さんのニオイと温かさを感じながら、安心して眠りたいという気持ちの表れでしょう。
群れで暮らしていた名残
犬の祖先は、かつて数頭から数十頭の群れをつくり、群れ全体で行動をしていたとされています。それは眠るときも同じで、数頭で折り重なるようにしたり、体の一部をくっつけ合ったりして寝ていたのだそう。飼い主さんにくっついて寝たり、布団のなかに入ったりするのは、その名残という可能性もあります。
「ゴロンとお腹を見せる」このしぐさの理由とは?
理由はケースバイケース
このしぐさには、じつはさまざまな理由が隠されています。まず考えられるのは、自らの弱点を相手に見せることで「敵意はありません(勘弁してね)」という服従の意思表示です。また、飼い主さんになでてほしいときや甘えたいときにおなかを見せたりすることもあります。このしぐさの理由は前後の行動や状況によって変わってくるでしょう。
「落ち着いて」というメッセージも
ちなみに、しっぽをダラーンと伸ばしてお腹を出しているときは、リラックスしているときが多いようです。また、飼い主さんに叱られそうな気配を察して「落ち着いて」というメッセージを込めて、お腹を見せる犬もいるようです。
「涙をペロペロ舐めてくれる」このしぐさの理由とは?
なぐさめているわけではない
「泣いているときに愛犬がペロペロとなめてくれた」という経験をもつ飼い主さんも多いでしょう。実はこのしぐさ、涙に共感してなぐさめているというわけではないようです。ただ、「飼い主さんが泣いている=いつもと違う」という飼い主さんの雰囲気に同調して、しおらしくしていることはあるようです。
飼い主さんの気を引いたきたい場合も
「ペロッとなめた時に飼い主さんが笑ってくれた」などの経験から、気をひくために涙をなめることもあります。ほかにも、その場を穏やかな雰囲気に戻そうとしてペ ロペロなめることもあるようです。
涙が気になる
ほかにも「飼い主さんから出る分泌物が気になる」という好奇心から涙をなめてみたら、しょっぱい味がしたために、気になってなめ続けていることもあるといわれています。
愛犬の愛らしいしぐさには、好意はもちろんのこと、野生時代の名残や好奇心など、さまざまな理由が隠されていましたね。どんな理由でそのしぐさしているか知ることは、愛犬とのコミュニケーションにも役立ちます。ぜひ、参考にしてくださいね。
参考/「いぬのきもち」2018年3月号『気になる習性の真偽に迫ります!犬の習性これってホント?それともウソ?』(監修:東京農業大学農学部バイオセラピー学科教授 獣医師 増田宏司先生)
文/tu-ca
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。