犬が好き
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「このコだ!」と直感した運命の出会い 保護犬のサスケくんを家族に迎えて思うこと
「保護犬だから特別大変だ、ということはなくて、保護犬でも育てやすいコはいるんだなと感じました。ニコニコと彼を穏やかに眺めていれば、彼もそれに応えてだんだん穏やかな表情になってきたんです」
こう語るのは、柴犬サスケくんの飼い主さん。つぶらな瞳がかわいらしいサスケくんですが、じつは元保護犬だったのです。
サスケくんの過去
飼い主さんが出会ったときは、年齢は1才半くらい。子犬の時期を過ぎて値段を安くしても売れなくなってからは、ブリーダーは処分をしたがったのだそう。
そんなブリーダーのもとから、サスケくんは幸いなことに施設の方に助け出されたのでした。そしてその後、今の飼い主さんと運命的に出会うことになります。
息子の「犬を飼いたい」という思いをきっかけに、保護犬の存在を知る
どんな犬がいいか探していると、保健所での里親募集や引退した盲導犬、家庭環境が変わって手放された犬、さらにはブリーダーが飼うことを放棄した犬など、さまざまな境遇を経て里親を募集している犬がいる現状を知ることになるのです。
「家族に迎える犬は、息子と相性のいいコを」と考えていた飼い主さんは、息子さんと一緒に施設へと向かうことにしたのでした。
サスケくんを見て「このコだ!」と思った
でも、ケージの中からそっと見つめてくる柴犬だけは、なにか違ったのです。そのコは息子さんにゆっくりと近づき、鼻先をちょんっとくっつけて挨拶をしてきました。
そのコこそが、サスケくんだったのです。
出会った頃のサスケくんの様子
おとなしすぎるサスケくんを見て、飼い主さんは「もっとわがままになればいいのに」と、逆に心配になったこともあったようです。
家族に迎えて3カ月以上経ってもサスケくんの便は緩く、「サスケはこのうちに来て幸せなんだろうか。施設に戻りたいのではないか」と、飼い主さんは悩んでしまうことも。
飼い主さんの家に来て、サスケくんが次第に心を開いていく
まだしっぽを振ることもなく、甘え方も控えめなサスケくんだけれど、お散歩で気分がのってきて楽しいときには口の端がキュッと上がって、いい表情を見せてくれるのだそう。
遊び方も、自己主張も知らないで育ったから、やっと少しずつ犬らしいことをするようになってきたんです」
ほかのワンちゃんに対しては最初から友好的な様子だったようで、噛むことも吠えることもなく、とっても穏やかなんだそうです。
保護犬のサスケくんを家族に迎えて、思うこと
「きちんとした保護施設は愛情を持ってきちんとお世話をしてくれて、悪い人間ばかりではないことを教えてくれているんだと思いました」
犬を飼いたいと思ったら、保護犬がいることを思い出してほしい
「保護犬を飼うことによって、処分されてしまうはずだった命が救われることを知ってほしいなって思います。
保護犬といってもいろんな性格のコがいるけど、心を開いてくれたときには喜びを感じます。犬を飼いたいと思ったとき、ペットショップだけではなく、保護犬という選択肢をぜひ知ってほしいです」
サスケと出会えてよかった。このコで本当によかったです」
サスケくんにとって、唯一で最愛の家族との運命のような出会いは、もしかしたら必然だったのかもしれません。
まだビビリなところもあるサスケくん。飼い主さんの今の一番の願いは、「プリプリってしっぽを振ってほしい」ということ。
飼い主さんのご家族の温かいサポートがあれば、その夢が叶う日もきっと近いはずです!
取材・文/Ayano Yamabuki
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