犬が好き
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悩んだ末に白と黒の元野犬を同時に迎え入れて4年が経過→警戒心を解いた現在の姿は「見ているだけで幸せ」

飼い主さん:
「2頭とは里親募集サイトを通じて出会いました。はじめはサイトで見つけた白に会うために、ボランティアさんのお宅に行ったのですが、そこには、白の隣にピタリとくっつく黒がいたんです。
初めて会ったとき、2頭は恐怖で私たちと目を合わすことができず、おやつを差し出してもまったく食べませんでした。ただケージの中で身を寄せ合い、じーっとしていたのを覚えています」
ボランティアさんからの予想外の提案に悩む飼い主さん

「この日、ボランティアさんからは『姉弟ではないですが、仲よしなので2頭一緒に迎え入れてくださるとうれしい』と言われ、予想外の提案に返事を待ってもらうことにしました。
お金のこと、手をかけられる時間、人が病気になったときの預け先など、すべてが想定していたことの2倍になるので、私はかなりネガティブに考えてしまったんです。でも、夫の度量の広さに助けられ、2頭一緒に迎え入れる決心がつきました」
お迎えした当初は大変なことも……

飼い主さん:
「白は警戒心が強く、なかなか慣れてくれませんでした。目はうつろ、近づかない、しっぽを振らない……完全シャットアウトです。トイレもうまくできず、たまに吐くこともありました。
一方、黒はお迎えのときから愛嬌を振りまいていたので、すぐに慣れたと思いましたが、どうやらうちに秘めているものがあったらしく、ストレスでおなかを下すことが多々……。白がなつかないうえ、常に排泄の掃除とお世話をしていたので、『“育犬ノイローゼ”になるってこういうことかも』と思ったこともありました。
ですが、半年経った頃に白がやっと感情を出して、しっぽをフリフリしてくれたんです。そのときは本当にうれしくて、お祭り騒ぎで喜びました」
お迎えから4年、現在の白ちゃんと黒くんの様子は?

飼い主さん:
「白は食いしん坊で、おやつを見つけるとゼロ距離でくっついてくるようになりました。また自由奔放なので、私たちが“目を見張るような出来事”をやらかすのは白ですね。
あんなに私たちを避けていたのに、今ではキュンキュンと鳴いたり、『おなかをなでて』と甘えてきたりするところがかわいすぎます」

「黒は王子様のような性格です。黒が小さいときは白が優勢だったように感じますが、いつしか黒の体と態度が大きくなり、今は白より自分が一番と思っていそうです。飼い主にかまってほしいときは、白を押しのけてやってきますから。白もそれをわかってるのか、黒を優先しているように見えます。
また、黒は人の話すことをよく聞いているようで、最近は『わんこ用カートに乗って』と言うと、自ら乗るようになりました。基本的なコマンドは2頭ともできますが、黒はとくに人の言葉を理解し始めているように感じます」
飼い主さんのご両親も大好きな白ちゃんと黒くん

飼い主さん:
「初めは両親がうちに来ても怖くて遠くから眺めているだけでしたが、今や両親のことが大好きすぎて、名前を聞いただけで大喜びするほどになりました」
白ちゃんと黒くんとの出会いを振り返って

飼い主さん:
「以前一緒に暮らしていた犬が亡くなってしまったときに、命の尊さを痛感し、次にお迎えするコは保護犬にしようと決めていました。
それからずっと犬を迎え入れたいと思っていたのですが、当時の生活スタイルなどからなかなか難しく、ずっとタイミングを見ていたような状況で……。そんななかコロナ禍となり、私も夫も在宅ワークが多くなったタイミングで、思い切って迎え入れることに決めたんです。
こうして出会った2頭との暮らしはいつも本当に幸せで、とくに2頭が健やかに安心して寝ている姿を見ると、出会えてよかったと心から思います」
取材・文/長谷部サチ
※この記事は投稿者さまに取材し、了承の上制作したものです。2025年3月時点の情報であり、現在と異なる場合があります。
※文中の表現は、飼い主さんご自身の表現に沿っています。
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