犬が好き
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クレートの奥で2頭くっついて震えていた元保護犬→3年後、大きな体で寄りかかり「撫でて」アピールをするまでに成長!

ノンくんとの出会い

以来、ショックで家族以外と会話ができなくなってしまったお子さんのことを思い、飼い主さん自身悲しみに暮れながらも、保護犬を迎え入れる気持ちを固めたのだといいます。

そのとき、2頭はクレートの奥で身を寄せあって震えていたのだそうです。
飼い主さん:
「どちらも人が怖く怯えて震えながらくっついていて、クレートから出そうと手を伸ばすとお漏らしを大量にしてしまうほど。クレートの奥で2頭ともがっちりくっついて離れなかったので、ボランティアさんにノンも一緒に引き取りたいとお話しました」
ノンくんをお迎えしてからの日々

飼い主さん:
「こちらから近づくと震えながらお漏らしをして逃げ回るので、部屋の1/3ほどを囲い、犬スペースにして見守る日々でした。室内でも家の前を車が通ったり、お客さんが来るとすぐお漏らしなので、頻繁に片づけなければならず、その片づけの回数が多いのは大変でした」
お子さんたちも触りたい、遊びたい気持ちを抑え、2頭の通院時などは部屋の隅に誘導したり抱きかかえてカートで移動するのを手伝ってくれたと飼い主さんは振り返ります。
そんな苦労はあったものの順応は早かったノンくん。
ノンくんは、好奇心旺盛なモモちゃんの行動を観察していて、安全を確認してから動くといった賢さを発揮しながら、環境に慣れていったのだといいます。

飼い主さん:
「モモがどう動くかは関係なく、自分の意志でママに近づくようになりました。お迎えして8カ月頃からは表情も変わり、笑っているような表情が増え、1年が過ぎた頃には、やっと子どもたちの存在にも慣れてきた感じでした」
飼い主さん家族にも慣れてきたというノンくんですが、まだ家族以外の人に近づかれるのが怖いこともあるようで、飼い主さんの足の間に隠れてしまうことも多いそうです。それでも少しずつ環境に慣れてきていることがわかる、こんなノンくんの様子が聞けました。
飼い主さん:
「お散歩のときは気持ちが大きくなるようで、今では人とすれ違っても極端に逃げることはなく、少し距離をとりながらそばを通過することができるようになりました。触られるのはダメなので手を伸ばされると逃げますが(笑)」
ノンくんってどんなコ?

飼い主さん:
「お顔は凛々しく身体は細く手足が長いので、お散歩していても会う人みなさん『カッコいいコだね!』と声をかけてくれます」
そんなノンくんですが、甘えん坊な一面もあるのだそう。
毎晩飼い主さんと一緒に寝ているというノンくん。朝アラームが鳴ると、飼い主さんの上に寝転んで頭をこすりつけて抱っこをせがむのだそうです。
飼い主さん:
「ほかにも、ママが寝転んでいるときに大きな身体で飛びついたり、寄りかかったり、撫でてと鼻先で押したり、前足でトントンしてきたり、本当に可愛らしい甘え方をします」
また、モモちゃんとの関係ではこんな微笑ましいエピソードも。
飼い主さん:
「モモがママに甘えに来ると、ノンはヤキモチをやいて、モモに体当たりして意地悪します(笑)
鼻先でモモをどかしてママに甘えます。小さな子どもがママを取り合っているようでとても可愛いです」
「もっと自由に生き生きと」

モモちゃんとは常に一緒にいて、お迎えから2年半ほどは部屋の中でもずっとくっついていたのだそうです。
飼い主さん:
「今でも同じ空間にいないとダメなようで、どちらかが部屋を出て行ってしまうと探しに行ってそばにいようとします。お互いがかけがえのない存在なのだと思います」
最後に、そんなノンくんは、飼い主さんにとってどのような存在なのかをお聞きしました。
飼い主さん:
「私にとってノンは“子ども”と同じです。長男次男についで“三男”といった感じです。
家族以外の人にも怯えずにいられるようにたくさん愛情を注いで『人間は怖くない』と知ってもらい、もっと自由に生き生きと過ごしてほしいと思っています」
写真提供・取材協力/@momiji_kaede_wさん/X(旧Twitter)
取材・文/COCO
※この記事は投稿者さまに取材し、了承の上制作したものです。2025年8月時点の情報であり、現在と異なる場合があります。
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