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災難続きの山の家「穴澤賢の犬のはなし」

災難続きの山の家

台風24号が過ぎた数日後、また「丸山の森管理事務所」から電話があった。台風21号のときに倒木処理と屋根修理をしたばかりなのに、また何かあったの?とおそるおそる話を聞くと、うちの敷地でまた木が倒れているらしい。あぁ、なぜこんなことが続くのか。

今回は家には当たっておらず、木がドーンと横たわっているという。「近いうちに確認に向かいます」と電話を切って数日後、現地に行ってみたら、ドッグランにまた折れて飛んできた枝が散乱していた。この前の台風よりすごい。
そして、家の裏手に回ると、太い赤松が根本からぶっ倒れていた。しかし、周囲の木や枝がクッションになって完全には倒れず少し宙に浮いている。しかも家ギリギリのところに。家の裏手の通路を完全に塞いでいる。
この前頼んだ業者さんに電話したら見に来てくれたが、危ないから早く処理したほうがいいという。なんてこった。きれいに倒れていたら、そのまま放置しておこうと思っていたのに。さらに業者さんに見てもらったら、周囲にも倒れてもおかしくない木がちらほらあるという。
このあたりは岩盤なので、あまり深く根を張れないらしい。植林から年月が経っていることもあり、弱い木は倒れる危険があるとのことだった。何かあってからだと遅いし、周囲の家を壊すようなことがあったら悪いので、敷地内の危なそうな木はすべて伐採することにした。
それはそれでかなり費用がかかるが、倒れる度に1本ずつ処理するより、まとめてやってしまったほうが楽だし安上がりだという。あとは、日当たりもよくなる。鬱蒼としているのも好きだったが、危ない木を取り除いてから広葉樹でも植えればいい。
昨年手に入れたこの場所は気に入っているし、将来的には家も建て替えたいという目標がある。出費は痛いが、頑張って働くしかない。むしろ、これくらいで済んでよかったじゃないか、と自分に語りかける。そうやって、度重なる出費でへこむ自分をはげます。そして、気持ちいいくらい知らん顔で遊び回る大吉と福助を眺めるのだった。



プロフィール
穴澤 賢(あなざわ まさる)
1971年大阪生まれ。株式会社デロリアンズ代表。2005年、愛犬との日常をつづったブログ「富士丸な日々」が話題となり、その後エッセイやコラムを執筆するようになる。著書に『ひとりと一匹』(小学館文庫)、自ら選曲したコンピレーションアルバムとエッセイをまとめたCDブック『Another Side Of Music』(ワーナーミュージック・ジャパン)、愛犬の死から一年後の心境を語った『またね、富士丸。』(世界文化社)、本連載をまとめた『また、犬と暮らして』(世界文化社)などがある。
ブログ「Another Days」


大吉(2011年8月17日生まれ・オス)
茨城県で放し飼いの白い犬(父)とある家庭の茶色い犬(母)の間に生まれる。飼い主募集サイトを経て穴澤家へ。敬語を話す小学生のように妙に大人びた性格。雪と花火と暴走族が苦手。せっかく海の近くに引っ越したのに、海も砂浜もそんなに好きではないもよう。

福助(2014年1月11日生まれ・オス)
千葉県の施設から保護団体を経て穴澤家へ。捕獲されたときのトラウマから当初は人間を怖がり逃げまどっていたが、約2カ月ほどでただの破壊王へ。ついでにデブになる。運動神経はかなりいいので、家では「動けるデブ」と呼ばれている。
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