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「命の期限」の前に新たな家族と出会ったユエちゃん 名前に込められた想いとは
由美さん一家の愛犬・ユエちゃん。じつは推定年齢10才のとき、由美さん一家にやって来ました。

現在の由美さん家族と朗らかに過ごすまでの、ユエちゃんとの出会いをたどります。
ユエちゃんとの出会い
由美さんとユエちゃんとの出会いは、2018年4月。Twitterの投稿を見ていて、保健所で家族を待っているプードルに似た男のコの写真に、目が止まったのでした。

そこには、「引き取り手がなかった場合は、明日までの命」と書かれていたそう。汚れた毛並みと、何もかも諦めたような瞳のユエちゃんの姿に、由美さんは胸が締め付けられたといいます。
飼うことを決めるより前に、保健所へ連絡。そこで「飼い主ですか?」と問われたとき、由美さんは引き取る覚悟を決め、保健所へと向かったのです。

初めて対面したユエちゃんは痩せ衰え、檻の中で怯えていました。爪も伸びきり、ガリガリの姿を見たとき、由美さんに「引き取らない」という選択肢はありませんでした。
リードをつけて連れて帰り、そのあとすぐに行った病院で「このコは推定10才以上」と言われたのだそう。
献身的なお世話で、少しずつ元気に

初めて会った日の帰り道、ユエちゃんは緊張と怯えで、下痢やお漏らしをしてしまったそう。家に帰ってごはんを食べさせてあげても、むせてしまう姿を見て由美さんは心配したといいます。
そんなユエちゃんの体調を気遣って病院へ連れて行ったり、毛をキレイにカットしてあげたり、由美さんはユエちゃんのために献身的にお世話をしました。
すると、ごはんも徐々に食べられるようになり、少しずつふっくらとして元気になっていくのを、そばで実感したのです。
ユエちゃんと出会い、季節を感じられる日常になった
もともと体があまり丈夫ではないという由美さん。外出は病院へ行くのみで、家にいたら読書とハンドメイドをして過ごすなど、これまでは季節を気にすることのない生活を送っていたそう。
しかし、ユエちゃんと出会ったことで、由美さんにも変化が起こるのです。

「ユエさんが来たのは桜が散り始めた頃で、花吹雪の下を一緒に歩き、そのあとは蛍狩り。夏はセミの抜け殻を見つけて、秋は松ぼっくりをおもちゃに、最近では霜が降りる朝を歩きます」
と、ユエちゃんが来てからは、一緒に散歩に出ることが増えたんだそうです。
人見知りな犬だと思っていたけれど、本当は……
家族にも慣れ、時々「遊んで♪」とじゃれるユエちゃんは、とっても優しいワンコ。ユエちゃんは人見知りだと思っていた由美さんだけれど、あるとき意外な一面を目にします。

お散歩中、下校中の小学生から「触ってもいいですか?」と聞かれたときのこと。喉や頭、背中をなでてもらったときのユエちゃんは、目を細めながらしっぽを振っていたのだそう!
そのユエちゃんの姿を見て由美さんは胸が一杯になり、幸せな瞬間だったと振り返ります。
ユエさんの名前の由来
由美さん家族に出会い、愛情をいっぱい受けながら過ごすユエちゃん。
名前の由来は、「月」の中国語の読み(ユエ)と、「由縁」からとって、ユエ。「家族だよ」という意味で名付けたのだそう。
そして由美さん家族は、愛着をもって「ユウ」と呼ぶように。
「今は元気に遊ぶユエさんとこれからどんなことがあるかわかりませんが、向かい合い、最後までそばにいたいと思います」と話す由美さん。
由美さん家族の優しさに包まれ、季節を感じながら、ずっと朗らかに過ごしていってくださいね♪
取材・文/Ayano Yamabuki
※『\きもちがわかったら、もっと家族になった/ 家族でスマイルWキャンペーン』に寄せられたエピソードをもとに執筆しています。
https://pet.benesse.ne.jp/campaign/w_smile/
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