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愛犬のために、まず飼い主が健康であること【穴澤賢の犬のはなし】
“カイチュウ博士”藤田教授に聞いてみた
藤田教授に、人の腸のこと、犬の健康のことなど、いろいろなことを聞いてきました。
第6回 私が糖尿病を克服した方法
カロリー制限ではダメだった
藤田:なりましたよ、最初は63歳のときです。当時の私は日々の忙しさのストレスを食べることで発散していて、こってりラーメンに半ライス、餃子の定食が大好きで、アイスクリームやチョコレートなど甘いものもよく食べていたんです。
穴澤:それは太りそうですね。
※正常値は80〜110mg/dL以下
穴澤:そこからどんな治療をしたんですか?
藤田:後輩の糖尿病専門医に主治医になってもらって、食事療法の指導を受けました。主にカロリー制限ですね。食事するときはカロリー制限のことばかり考えて。とはいっても数値内であれば何を食べてもいいので、ラーメンも餃子も食べていましたけど。
穴澤:それで改善されたんですか。
穴澤:そこからはどうされたんですか?
藤田:カロリー制限ではなく、糖質制限です。よく「脳にはブドウ糖が唯一の栄養素」とか「糖質制限をするとボーッとする」とかいうでしょ。
穴澤:いいますよね。疲れたら甘いものが食べたくなるとか。
藤田:脳の栄養はブドウ糖だけではないんです。脳が機能しないと生命を維持できないのに、たったひとつの栄養に頼るわけがないでしょう。体はそんなに単純ではありませんから。
藤田:糖質制限をはじめると、2週間で血糖値が90mg/dLまで下がりました。中性脂肪も減って、善玉コレステロールと呼ばれるHDLの数値も上がりました。
穴澤:糖質はある程度必要なのかと思っていました。
藤田:若い頃はある程度必要なんですよ。でも50歳をすぎたら、あまり必要ないと私は考えています。
穴澤:今はインスリン注射も含めて、何もしていないんですか?
藤田:糖質制限だけですね。他は何の治療もしてません、糖尿病はもう克服したんです。
糖質制限とは、どんな食事?
藤田:白米、パン、うどんなど、白いものは極力食べません。もちろん甘いものやお菓子も。
穴澤:なら何を食べているんですか?
藤田:そんなに困りませんよ。私の食事はこの写真のような感じです。キャベツ、味噌汁、海藻などタンパク質と野菜です。肉も卵も食べます。ようするに野菜とおかずを食べる。お米は食べても、五穀米をお昼に一膳くらい。ここに食事の写真を貼っていますが、こんな感じです。
藤田:ただ、糖質を一切食べないのは難しいですね。たとえば講演に行くでしょ。そしたら食事を出してくれることがあるんです。それを断るわけにもいかないから、出されたものは食べます。でも自分で選べるときは、糖質は食べない。あんまり神経質になりすぎても逆にストレスになるから、医師の指導を受けていない限り、気をつける程度でもいいと思いますよ。
愛犬のために、まず飼い主が健康であること
穴澤:糖尿病もそうですが、飼い主が健康というのは、犬と暮らすうえではすごく大切だと思うんです。僕が病気になったら彼らの世話ができなくなりますから。
藤田:そうですよ。
藤田:あとは、腸内環境を良い状態に保つようにすることですね。
(つづく)
プロフィール
穴澤 賢(あなざわ まさる)
1971年大阪生まれ。2005年、愛犬との日常をつづったブログ「富士丸な日々」が話題となり、その後エッセイやコラムを執筆するようになる。著書に『ひとりと一匹』(小学館文庫)、自ら選曲したコンピレーションアルバムとエッセイをまとめたCDブック『Another Side Of Music』(ワーナーミュージック・ジャパン)、愛犬の死から一年後の心境を語った『またね、富士丸。』(世界文化社)、本連載をまとめた『また、犬と暮らして』(世界文化社)などがある。2015年、長年犬と暮らした経験から「DeLoreans」というブランドを立ち上げる。
ブログ「Another Days」
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大吉(2011年8月17日生まれ・オス)
茨城県で放し飼いの白い犬(父)とある家庭の茶色い犬(母)の間に生まれる。飼い主募集サイトを経て穴澤家へ。敬語を話す小学生のように妙に大人びた性格。雷と花火と暴走族が苦手。せっかく海の近くに引っ越したのに、海も砂浜もそんなに好きではないもよう。
福助(2014年1月11日生まれ・オス)
千葉県の施設から保護団体を経て穴澤家へ。捕獲されたときのトラウマから当初は人間を怖がり逃げまどっていたが、約2カ月ほどでただの破壊王へ。ついでにデブになる。運動神経はかなりいいので、家では「動けるデブ」と呼ばれている。
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