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愛犬に目をそらされる飼い主の特徴は|連載・西川文二の「犬ってホントは」vol.3

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「いぬのきもちWEB MAGAZINE」より新たにスタートした連載、家庭犬しつけインストラクター西川文二氏の「犬ってホントは」です。
しつけ教室で何千人もの飼い主さんと愛犬に関わってきた西川先生。なかなか愛犬と友好的な関係を築けない飼い主さんには、ある特徴があるそうです。



好きだからそばにいたい、好きだから見ちゃう。
飼い主のことを自発的によく見る犬と接していると、犬にも人間にも幸せホルモン(=オキシトシン)が増える。現在、私の犬のしつけ方教室では、この「自発的なアイコンタクト」を重要視しています。もちろん、クラスが進むにしたがって、多くの犬にはこの自発的なアイコンタクトが増えていく。しかし、なかなか増えない犬も、まれにいる。
そのまれな犬には、ほとんどと言っていいほど飼い主にある特徴が見られる。
さて、その特徴とは何か。

雑誌「いぬのきもち」より

↑愛犬のダップも、私が打ち合わせをしていると足元に座り、自発的にアイコンタクトを送ってくる

しつけと訓練は違う、訓練とトレーニングも違う

たとえば、人間の子どもに対してのしつけの一環、あいさつ。
あいさつの練習をするとは言いますが、あいさつの訓練をするとは言いません。
作業訓練、避難訓練などの使われ方でわかるように、訓練とは特定の作業目的やいざというときのため、あるいは成績向上のために行うものです。
しつけは違います。しつけは日常生活を、快適に、安全に、ストレスなく過ごすために必要なものです。犬のしつけも、同じです。その目的がそもそも、訓練とは違うのです。
「訓練」を英語に訳せば「トレーニング」。
しかしながら「楽しみながらトレーニングをする」に違和感はありませんが、「楽しみながら訓練をする」には違和感を感じます。「トレーニング」=「訓練」でもないということです。

雑誌「いぬのきもち」より

↑どこでも自発的なアイコンタクトをよく取る。犬も飼い主も幸せ状態

しつけのトレーニンングは、ゲーム感覚で

オスワリのトレーニングは、「訓練」ではなく「ゲーム」だと考える。フードを手に握り込み、犬のお尻が床についたら、景品のフードを進呈する。そんなイメージでオスワリは教える。

犬も人間も、哺乳類共通の脳の基本構造は変わりません。人にも犬にも、ドーパミン回路という脳の神経回路があります。その回路は楽しいときに働き、その回路が働くと記憶力、やる気が高まることがわかっています。実際、トレーニングを楽しめるようになると、犬はキラキラした目で飼い主を見るようになっていきます。

一方「訓練」という意識で、しつけを行うとどうなるか。
知らず知らずのうちに語気も険しくなり、犬は飼い主からストレスを感じるようになります。
ストレスをかけてくる相手を避けたくなる、視線を合わせたくなくなる。これも、人と犬の脳の共通部分が関係する行動。結果、犬は飼い主に視線を向けたくなくなるのです。

訓練という2文字を頭から消し去る

私は、「しつけと訓練は違います」「ゲームのように楽しんで」と飼い主さんにアドバイスします。にもかかわらず「先週は時間がなくて訓練ができなくて」などと、事あるごとに「訓練」の2文字を口にする。そうなのですね、当コラム冒頭の、「ある飼い主の特徴」とは、まさにこの「訓練」という文言をいつまでも頭から消し去れない、ということなのですね。
「訓練」。この2文字を、まずは頭から消し去ること。キラキラした目であなたを見つめる。そんな犬に育てたいのなら、まずはそこから、ということなのです。

文/西川文二

西川文二氏 プロフィール

公益社団法人日本動物病院協会(JAHA)認定家庭犬しつけインストラクター。東京・世田谷区のしつけスクール「Can ! Do ! Pet Dog School」代表。科学的理論に基づく愛犬のしつけ方を提案。犬の生態行動や心理的なアプローチについても造詣が深い。著書に『イヌのホンネ』(小学館新書)、『うまくいくイヌのしつけの科学』(サイエンス・アイ新書)、『いぬのプーにおそわったこと~パートナードッグと運命の糸で結ばれた10年間 』(サイゾー)など。愛犬はダップくん(14才)、鉄三郎くん(10才)ともにオス/ミックス。

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