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犬が「口輪」を喜んでつけるようになる方法 |連載・西川文二の「犬ってホントは」vol.38
今回は、前回に引き続き「口輪」のお話。口輪は犬の噛みグセ防止だけでなく、実は犬のストレス軽減や、命を救うアイテムであることをお話しました。すぐに買って試したくなっても、ちょっと待って! いきなりつけると犬が嫌がり、二度とさせてくれなくなることも。口輪が大好きになる、慣らし方のコツをご紹介します(編集部)
と、私が読者なら前回のコラムを読んで、突っ込むでしょうね。
さて口輪を購入してきて、いきなりつけるなんてことをしたら、慣れるどころか逆の結果を生み出してしまいます。
では、どうするか?
嫌がる可能性があるものは、嫌がらない段階から、少しずつ慣らしていく(系統的脱感作といいます)。
要は、だましだまし、そして相手にはだまされたと感じさせないように慣らしていくということ。
さて、まずは紙コップをご用意ください。
そして……
紙コップでフードを食べさせる
次に、中のフードの匂いを犬に嗅がせます。
するとあら不思議、フードは消えてなくなってしまします。
当たり前の話で犬はフードを食べたわけです。
そうそう、コップは口が突っ込める口径のものを用意してください。
それと底のフードに口や舌が届かないのであれば、ハサミなどでコップを切って長さ(深さ)を調整してください。
何回もやっているうちに(数日もしないうちに)、犬は喜んでコップに鼻を突っ込んでくるはずです。
バスケットタイプの口輪を用意する
口輪にはいろいろなタイプがありますが、紙コップの延長で教える際は、バスケットタイプの口輪を用意することです。
サイズは口周りと口(鼻?)の長さで決まりますが、慣らしの第一段階で使用した紙コップが口にぴったりだったら、そのコップの大きさと同じ口輪を用意すればいいのです。
あとは紙コップ同様、中に入れたフードを食べさせます。
犬が喜んで鼻を口輪に突っ込んでくるようになったら、バスケットの奥に犬用チーズなどを塗り、口を突っ込んでいる時間が長くなるようにしていく。
犬がチーズをなめている間に、首のベルトを止める。最初はゆるゆるでOK。
そして、嫌がらないことを確認しながら、少しずつベルトをジャストサイズに調整していく。
ベルトを締めることにも慣れてきたら、バスケットの隙間からフードを入れ、口輪をしていると次から次へとフードが出てくると感じさせます。
もちろん、簡単に記してきてはいますが、何日も何週間も何カ月もかけて、ここまで慣らしていくということです。
100回いいこと、1回嫌なこと
ただ注意も必要です。
慣れたからといって、口輪装着するのは嫌なことをするときだけ、と絶対にしないように。
嫌なことが1回起きたとしても、大方はいいことがある。嫌なことはたまたま起きただけ、通常はいいことが起きる。そう感じさせることです。
そのためにはときどきでもいいので、口輪をつけフードを与えることを行い続けることです。
だましだまし、そして相手にはだまされたと感じさせない。
嫌がるかもしれないことへの慣らしは、ここがポイント。
例えは悪いですが、要は有能な詐欺師のように、ということです。
たとえは悪いですけどね。
写真/Can ! Do ! Pet Dog School提供
https://cando4115.com/index.html
西川文二氏 プロフィール
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