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山で犬は若返る?【穴澤賢の犬のはなし】

先代犬の「富士丸」と犬との暮らしと別れを経験したライターの穴澤賢が、
数年を経て現在は「大吉」と「福助」(どちらもミックス)との暮らしで
感じた何気ないことを語ります。

以前から感じていたが、大吉も福助も山の家に行くと顔つきが変わる。なぜか普段と比べると少し幼くなる気がするのだ。いつも一緒にいるからそう感じる程度で、写真では分からないかもしれないが、ちょっとあどけなくなり、無邪気に嬉しそう顔になる。

山の家だと元気いっぱいに見える

山の家が好き、空気がきれいでのどかで静かなど、さまざまな要因があるからかもしれないが、これは大吉と福助に限った話ではなく、遊びに来る家の犬たちも、ご近所さんの犬もそう感じるらしい。大吉と福助は2才くらい若返ったように見える。
そんなことは検証のしようがないが、嬉しそうな顔で元気にはしゃいでいる姿を見るのは嬉しいものだ。彼らのために何度も草刈りをして柵で囲い、せっせとウッドチップを運んだりしてドッグランを作ったが、そんな苦労も報われる。
その反面、腰越(鎌倉市)の自宅に帰ってくると疲れているように見える。だいたい日曜の午後に帰宅すると、その途端「わが家が一番やわぁ」という顔で爆睡する。

ホームだとくたくたな大福

翌日も朝の散歩とゴハンが終わると、速攻で二度寝する。いつもなら「遊ぼうぜー」と誘ってくるのに、山から帰った後はそんな気力はないらしい。
あちこちでひたすらゴロゴロして「かまわんといて」という顔で寝ている。体力を使い果たしたかのようにグッタリと。普段より2才くらい老けた感じで。
月曜火曜がそんな感じで、遅くてもだいたい水曜日には復活する。よく考えたらこれってただの「いってこい」ではないか。
君らが楽しかったのなら、それでいいが。



プロフィール
穴澤 賢(あなざわ まさる)
1971年大阪生まれ。2005年、愛犬との日常をつづったブログ「富士丸な日々」が話題となり、その後エッセイやコラムを執筆するようになる。著書に『ひとりと一匹』(小学館文庫)、自ら選曲したコンピレーションアルバムとエッセイをまとめたCDブック『Another Side Of Music』(ワーナーミュージック・ジャパン)、愛犬の死から一年後の心境を語った『またね、富士丸。』(世界文化社)、本連載をまとめた『また、犬と暮らして』(世界文化社)などがある。2015年、長年犬と暮らした経験から「DeLoreans」というブランドを立ち上げる。

ブログ「Another Days」
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大吉(2011年8月17日生まれ・オス)
茨城県で放し飼いの白い犬(父)とある家庭の茶色い犬(母)の間に生まれる。飼い主募集サイトを経て穴澤家へ。敬語を話す小学生のように妙に大人びた性格。雷と花火と暴走族が苦手。せっかく海の近くに引っ越したのに、海も砂浜もそんなに好きではないもよう。

福助(2014年1月11日生まれ・オス)
千葉県の施設から保護団体を経て穴澤家へ。捕獲されたときのトラウマから当初は人間を怖がり逃げまどっていたが、約2カ月ほどでただの破壊王へ。ついでにデブになる。運動神経はかなりいいので、家では「動けるデブ」と呼ばれている。
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