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本当に役立つ、犬の「知育トイ」の見極め方|連載・西川文二の「犬ってホントは」vol.77

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「いぬのきもちWEB MAGAZINE」が送る連載、家庭犬しつけインストラクター西川文二氏の「犬ってホントは」です。
今回は、犬のおもちゃのなかでも「知育トイ」と呼ばれるおもちゃのお話。西川先生によると、知育トイと書かれたものでも、まったく知育になっていない商品もあるのだとか。その見極め方がわかります(編集部)


ペットショップの店頭はもちろん、ネット通販においても、犬の知育トイと謳われているものが、多々あります。
知育というのは、まぁ脳にいい効果があるということなのだろうな、と想像する次第ですが、知育トイと記されているもののなかには、「え? 脳にいい効果があるの?」と疑問に感じるものもあります。
そもそも知育トイの意味って何?
知育トイは、そうでないおもちゃとどう違うの?
今回はそのあたりのことをつらつらと……。

ケダモノとは一線を画す行動

先程記した「脳にいい効果がある」というのは、「知恵を使う」ということであり、「知恵を使う」とは「ケダモノ的ではない行動をとること」ということでもある。
おもちゃといえるかどうかは置いておくとして、「箱根寄木細工の秘密箱」はまさにそれ。
ケダモノ的な行動とは、力まかせに箱を開けようとすること。
一方、ケダモノ的ではない行動とは、力まかせではない何かしらの手順に従って箱を開けること。その手順を、試行錯誤を繰り返して見つけること。
犬の知育トイと称されるおもちゃの多くは、中に食べ物を入れ込み、それをGetさせる仕組みになっています。
食べ物をGetする際に、ケダモノ的ではない行動、力まかせではない行動、を必要とするか。
そこが、知育トイと呼べるかどうかの、条件になると考えます。

試行錯誤学習

学習心理学の分野で著名な研究者「ソーンダイク」。
大暴れしても出てこられないケージに猫を入れる。しかしそこから出てくる猫がいる。どうもケージを開ける手順を学んでいるようだ。
で、猫がそこから出るまでの時間を計測した。
すると、回を重ねるごとに、その出てくるまでの時間が短くなっていく。
なるほど、猫は試行錯誤を繰り返しながら、一定の手順を学習し、記憶していく。
まぁ、そういうこと(試行錯誤学習)を発見した人物です。
知育トイとは、まさにその試行錯誤学習がなされるかどうか。
試行錯誤学習の一片でも見られないのであれば、知育トイと謳われていても、それは知育トイではない、まぁそうも考えられるわけです。

学習の心理学に興味のある人は、ぜひ写真の書籍などでお勉強を
Can! Do! Pet Dog School

知育トイの代表例

食べ物をGetする。
その際、犬が見せるケダモノ的な代表的な行動とは、追いかけ、噛みつくこと。
そうでない行動とは、鼻や前足で押す・傾ける・転がす・回すなどです。
食べ物をGetする際に、こうした行動が少なくともひとつ以上ないと、知育トイとは言いがたい。
鼻や前足で押す・傾ける・転がす・回すなどの行動を試行錯誤しなければ、食べ物が得られない。こうしたことが十分に考えられているのが、「ニーナ・オットソン」のシリーズです。
他には、コング・ワブラーなどがそれにあたります。

そういった意味では、中に入っている食べ物を噛む、舌を入れなめとる、といった行動のみでGetできるゴム製のおもちゃなどは知育トイの範疇に、私は入れていません。
とはいえ、犬にはあれをくわえて投げ落とし、その衝撃で中身を出し、食べ物をGetする。それを試行錯誤学習する犬もいる。
そうした犬にとっては、あれも知育トイといえることにはなるのですがね。

写真右はコング・ワブラー。原理は起き上がり小法師で穴を下向きに傾けないとフードにはありつけない。写真左はドッグ・スピニー。「ニーナ・オットソン」シリーズでは最も難易度が低い
Can! Do! Pet Dog School

文/西川文二
写真/Can! Do! Pet Dog School提供
https://cando4115.com/index.html

西川文二氏 プロフィール

公益社団法人日本動物病院協会(JAHA)認定家庭犬しつけインストラクター。東京・世田谷区のしつけスクール「Can! Do! Pet Dog School」代表。科学的理論に基づく愛犬のしつけ方を提案。犬の生態行動や心理的なアプローチについても造詣が深い。著書に『子犬の育て方・しつけ』(新星出版社)、『いぬのプーにおそわったこと~パートナードッグと運命の糸で結ばれた10年間 』(サイゾー)、最新の監修書に『はじめよう!トイプーぐらし』(西東社)など。パートナー・ドッグはダップくん(16才)、鉄三郎くん(11才)ともにオス/ミックス。

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