今回は、柴犬の散歩の最適な距離や時間はもちろん、散歩必需品やスタートに最適な時期について解説します。また、ちょっと知っておきたい柴犬の歴史と柴犬に大切な“散歩の質”やリーダーウォーク、注意点についてもご紹介!ぜひ参考にしてみてくださいね。
柴犬ってどんな犬種?柴犬の歴史
日本犬の中では「小型犬」に属する柴犬は、三角形の可愛らしい目に引き締まった口元などが印象的な、どこか愛着のわく顔つきをしています。そんな柴犬の歴史は古く、2500年以上前の遺跡から柴犬の骨が発掘されているそうです。
その昔は、日本の山岳地帯などで、鳥や小動物などを捕る猟犬として活躍していたといわれています。その後、洋犬が輸入されるようになると、異種交配により一時は純粋な柴犬が激減しましたが、日本犬を守る取り組みがはじまり、絶滅の危機を乗り越えました。昭和11年には日本の「天然記念物」に指定され、現在は家族の一員として、多くの人々から愛されている犬種です。
柴犬は散歩がとっても大事!
猟犬として活躍していた柴犬は、俊敏で活発なので運動量も豊富です。駆け回ることが大好きなので、充分な運動が欠かせません。筋肉や骨格などを維持するためにも、日々の散歩が重要となります。
散歩に必要な道具やスタートする時期は?
◆散歩の必需品- リード
- ハーネス・首輪
- ウンチを取るビニール袋&ティッシュ
- 飲み水・オシッコを流す水
- ご褒美のおやつ
◆散歩を始める時期
子犬の頃はいきなり外に連れ出して成犬並みの運動をさせる必要はなく、室内で遊ばせるだけでも十分です。庭があれば庭に出してあげるのもよいでしょう。歩いてお散歩デビューするのは、全てのワクチン接種が完了する生後4ヶ月頃がおすすめです。散歩に出る前から、首輪とリードに慣れさせておきましょう。
必要な量、時間は?
個体差がありますが、柴犬の散歩量の目安は、成犬時には体重と同等の距離の散歩が必要といわれています。例えば、体重が10kgの柴犬であれば、10kmの散歩が目安といえるでしょう。時間にすると、1日に合計1時間程度、1回30分程の散歩を1日2回行うのが理想的です。
サークルやリードで繋がれた環境の中で一日を過ごすと、運動不足でストレスを抱えてしまい、無駄吠えなどの問題行動もしやすくもなります。毎日の散歩で運動欲求を満たし、ストレスをためないようにしてあげましょう。
柴犬の散歩には”質の良い散歩”が求められる
柴犬の散歩は「距離」だけではなく、「質」も考えてあげることが重要です。
質の良い散歩とは?
質の良い散歩とは、犬が「満たされる」散歩のこと。例えば、散歩のコースを毎回変えて緊張感を持たせたり、コンクリートだけでなく土や草があるところを歩かせたり…。また、他の犬仲間とニオイを嗅ぎ合ってあいさつしたり、遊んだりできるようにすると、刺激的な散歩になるでしょう。
ほかにも、途中で飼い主さんがベンチで休憩しながら愛犬の体を撫でてあげるとうれしい気持ちになり満足するはずですよ!
飼い主さんと愛犬との主従関係が大事!「リーダーウォーク」とは
柴犬との散歩では、ただ満足させるだけではなく、飼い主さんとの「主従関係」を明確にすることも大切です。その際に役立つのが「リーダーウォーク」という方法です。
リーダーウォークとは?
リーダーウォークとは、犬が飼い主さんからつかず離れずの距離に寄り添って歩くこと。これができるようになると、飼い主さんと犬との主従関係が確立でき、犬に引っ張られることなく散歩ができるようになります。
リーダーウォークの練習方法
まずは家の中で練習をします。首輪とリードを装着し、リードは短く持って家の中を歩かせてみましょう。飼い主さんより前に犬が歩こうとしたら、リードを反対方向に軽く引っ張り誘導します。飼い主さんの横を歩かせるようにすることがポイントです。
歩きながら時々立ち止まり、犬がそのまま歩こうとすればリードを引っ張って制止、これが上手にできるまで練習しましょう。
その他、散歩の注意点
夏場は散歩の時間帯に注意
柴犬は日本の気候に適しているといわれていますが、真夏の暑い時期の散歩は熱中症のリスクが高くなるので注意しましょう。散歩する時間帯は、早朝と夕方以降の涼しい時間がおすすめです。
排泄物はきちんと処理する
散歩の前に排泄させておくのが好ましいですが、ウンチをしたときは持参したティッシュやビニール袋などで処理し、必ず持ち帰ることも飼い主さんとしてのマナーです。また、オシッコをした場合は、持参した水をかけましょう。
リード着用は飼い主さんの義務
犬はいきなり道路に飛び出したり、他人に飛びついたりするなど予測不能な行動をとることもあります。愛犬の安全を守るためにも必ずリードをつけて散歩させましょう。また、条例でもリードの着用は義務づけられています。
愛犬から目をそらさないで
とくに子犬のうちは、小石や枯葉、草、タバコの吸殻など何でも興味を持ち、口にしてしまうこともあります。愛犬が拾い食いしないように目を離さないようにしましょう。
活発な柴犬にとって、日々の散歩はとても大切な時間です。散歩はコミュニケーションにもなるので、距離や時間だけではなく質にも気を配りながらできるだけ毎日行い、絆を深めていきましょう。
参考/「いぬのきもち」WEB MAGAZINE『いぬ図鑑(柴)』(監修:ヤマザキ学園大学 動物看護学部)
監修/いぬのきもち相談室獣医師
文/anzu
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。