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すこやかな「犬生」をおくるために。犬が感じるストレスと解消法

犬の行動でストレスを察知しよう

まいにちいぬ・ねこのきもち
私たち人間は、特定の行動や言動などで「ストレス」を感じますが、犬も同じように日々の生活でストレスを感じることがあります。ストレスを受け続けると元気がなくなったり、病気になりやすくなってしまったりするので、注意が必要です。犬は人間に合わせて生活をしているので、実は私たちが思っているよりストレスを受けやすい環境にいます。

犬はストレスが溜まると、それが行動となって現れます。飼い主さんはそれを敏感に察知し、犬にストレスが蓄積していないか気を配る必要があります。
全ての犬に当てはまるわけではありませんが、ストレスが溜まっている際に現れる行動を、ストレスのたまり具合別にご紹介します。

【軽めのストレス】

・あくび
・目をそらす
・体をかく
・舌なめずり
・耳が寝る
・床のにおいを嗅ぐ
・しっぽが下がる

【そこそこのストレス】

・うなる
・呼吸が速い
・噛む
・震える
・逃げる
・吠える

【重度のストレス】

・軽度~そこそこのストレスで現れる行動を繰り返す
・血が出るほど尻尾を噛む
・皮膚炎を起こすほど体をなめ続ける
・酷い脱毛
・血尿
・下痢
・嘔吐
犬は年齢によって、ストレスを感じる行動が異なるので、年代別に注意すべき点をご紹介します。

仔犬期(0歳~7か月頃)に感じやすいストレスと対処法

まいにちいぬ・ねこのきもち
今まで生活していたペットショップやブリーダーさんの手を離れ、新しい環境で生活することになる仔犬期。引っ越しは人間にとっても結構なストレスなので、小さな仔犬にとっては人生を揺るがす大イベントです。
食事はしっかり与える、仔犬を驚かせない、安心できる寝床を用意するなどを徹底し、「ここは安心な場所なんだよ」というのをしっかり伝えてあげましょう。

その他の代表的なストレスもご紹介します。

「遊び足りないストレス」

成長期でエネルギーが有り余っている仔犬は、とにかくたくさん遊びたい子が多いもの。
解決法:30分しっかり遊ぶより、5分遊びを間を開けて6回繰り返す方が、犬にとっては満足度が高いのでおすすめの方法です。

「噛みたいのに噛めないストレス」

葉の生え始めや生え替わりの時期は、何かを噛みたい本能が強くでます。人間の赤ちゃんのかみかみ期のようなものですね。
解消法:赤ちゃんに歯固めを与えるように、仔犬にも噛んでいいおもちゃを与えてあげれば、遊びながらストレス発散ができます。


多感で好奇心が強い仔犬の時期に強いストレスを与えると、長く引きずることになってしまう場合があるので、気を付けてあげましょう。

成犬期(8か月~6歳頃)に感じやすいストレスと対処法

まいにちいぬ・ねこのきもち
大人になり体が大きくなると消費エネルギー量も増えるので、運動量が増します。仔犬時期と同じくらいの運動量だと足りずに、苦痛を感じてしまうことがあります。お散歩や遊びの時間を増やすなどして、しっかりと運動させるようにしましょう。ラブラドール・レトリーバーやボルゾイなどの大型犬は特に注意してあげてください。

その他の代表的なストレスもご紹介します。

「病院嫌いのストレス」

採血や避妊手術など、痛いことをされると思い動物病院が嫌いな子はたくさんいます。酷い場合は、移動用のケージを見るだけで大きなストレスになってしまうことも。
解消法:病院終わりにおやつをあげるなど、病院に行けば良いことがあるという印象を持たせることが大切です。

「コミュニケーション不足によるストレス」

成犬になるとある程度しつけが完了するので、自然とコミュニケーションが減ってしまう場合があります。飼い主が気づかないうちに、愛犬が寂しがっているかもしれません。
解消法:毎日しっかりとコミュニケーションをとることがもっとも重要。自分も愛犬も飽きないように新しい芸を教えるなどして、新鮮な気持ちで触れ合いましょう。


愛犬が大人になって、全力で思い切り遊べる時期です。時々ドックランに行きたくさん運動をさせたり、愛犬が楽しそうなら他の犬と触れ合わせたりしてみるものおすすめ。
愛犬が毎日楽しく過ごせるようにしたいですね。

シニア期(7歳以降)に感じやすいストレスと対処法

まいにちいぬ・ねこのきもち
体力が少し落ち、落ち着いてくる時期です。老化が始まると体のさまざまな部分に不調が現れてくるので、注意が必要です。犬は喋ることができません。どこが痛い、何が辛いと伝えることができず、我慢してしまうとそれが強いストレスに。シニア期になったら、毎日の観察や定期的な検診などで、愛犬の訴えを聞き逃さないようにしましょう。

その他の代表的なストレスもご紹介します。

「飼い主さんのイライラがストレス」

老いによりトイレがうまくいかなくなり、家のあちこちで粗相をする場合があります。掃除をしなければならない、上質なラグがダメになったなどから、ついつい愛犬にイライラしがちですが、犬もわざとではありませんので叱らないであげましょう。
解消法:一番の解消法は、愛犬の老いを受け止めてあげること。少し辛いですが、犬も人間と一緒。年をとれば体の自由がきかなくなります。オムツを付けてあげると飼い主さんのイライラがなくなりますし、愛犬も「おもらししてしまった…。」という気持ちにならずにすみますね。

「飼い主さんが過保護すぎてストレス」

犬の老いを過剰に心配して、何から何までやってあげるとそれはそれで犬にとってはストレスです。犬側が過保護に慣れてしまうと、飼い主さんがお出かけしている時に何もできなくなってしまいますし、すべての行動を飼い主さんが代わりにやってしまっては、老いのスピードを速めるだけです。
解消法:体が衰えた愛犬を補助するのは大切ですが、飼い主さんはあくまでサポート役に徹し、本人ができることは自分でやらせてあげましょう。


愛犬の老いを受け入れることは、飼い主さんにとってなかなか辛いことでもありますが、それだけ長い時間一緒に過ごしてきたんだと誇りに思ってください。
なるべくストレスを与えず、余生を楽しみながら長生きしてもらいたいですね。
年代によってストレスを感じるポイントが違うので、愛犬の年齢にあったストレス対策をとってあげましょう。
また体罰や食べ物を与えないなどの肉体的苦痛、不衛生な環境、精神的に不安やプレッシャーを与える行為などは、年代に関わらず強いストレスを与えますので絶対にやめてください。犬は家族の不仲なども敏感に感じ取るので、家族関係にも気を配る必要がありますね。

愛犬が楽しくすこやかな「犬生」をおくるために、なるべくストレスを与えないような生活を心がけましょう。
出典/「いぬのきもち」2016年10月号『ストレス解決法』
文/higarina
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」にご投稿いただいたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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