犬と暮らす
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犬ならではの感情表現ってあるの? 「喜」を示す犬の表情・しぐさとは?
その豊かな感情を、犬は表情やしぐさ、鳴き声などを通じて表しています。
そこで今回は、犬の感情表現について、犬や猫の行動学を専門に研究している「ペット問題行動クリニック BLISS」主宰の菊池亜都子先生に教えていただきました。
犬における「喜」とは?
たとえばゴハンの時間や飼い主さんにほめてもらえたときなど、希望がかなった場面や好きなものに会えたときに、犬は「喜」の感情がわき上がります。
ここには、うれしさや安心感、満足感といった感情も含まれ、どれも似たしぐさや表情を見せます。
「喜」の表情は、目が輝いて顔全体に緊張感がない!
安心、安全だとわかっている場面では、目を細め、耳を倒していたり、耳と耳の間があいていたりすることも。
口が大きくゆるんで、舌を出しているケースもあります。
「喜」の気持ちが高ぶって、甘えるように鳴くケースも!
また、もっとおやつがほしい、もっとなでてほしいなど、おねだりの気持ちから鳴く犬もいます。
おねだりの場合、そのまま要求をのんでいると鳴きグセがつくかもしれません。
いったんオスワリなどの指示を出して、それに従ったらおねだりを聞くなど、工夫が必要です。
「喜」のときに、しっぽを振らない犬もいる!?
振る場合は、しっぽに力みはなく柔軟性がある状態で、ゆるやかに上げるか、もしくは水平ぎみにして、しなやかに振ることが多いです。
「喜」を示す、犬ならではの感情表現とは?
高ぶる気持ちから、オシッコをもらしたり(うれション)、その場で1、2回だけ回ることで、はやる気持ちを静めようとしたりする犬もいます。
ちなみに、喜んで近寄ってきても、なでてほしくない犬が……
ただこのとき、必ずしも「おなかをなでて!」と思っているわけではありません。
喜んでいて、かつ相手に心は開いているのでおなかは見せますが、「なでられるのは嫌!」という犬もいるのです。
そんな犬に対しては、無理になでたりせず、「イイコだね」と笑顔で声をかければ十分です。
いかがでしたか?
犬の感情表現を知って愛犬の気持ちを正しく読み取れれば、困りごとの解決に役立つだけでなく、お互いの関係もアップします。
この機会に改めて、愛犬の気持ちを見直してみるといいかもしれませんね!
お話を伺った先生/往診専門「ペット問題行動クリニック BLISS」主宰・菊池亜都子先生
参考/「いぬのきもち」2023年1月号『犬の喜怒哀楽ずかん』
写真/尾﨑たまき
文/いぬのきもち編集室
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