1. トップ
  2. 犬と暮らす
  3. 雑学・豆知識
  4. 白くて大きくてふわふわ! 憧れの「グレート・ピレニーズ」ってどんな犬?

犬と暮らす

UP DATE

白くて大きくてふわふわ! 憧れの「グレート・ピレニーズ」ってどんな犬?

犬種によって、そのルーツや歴史、見た目や性格はさまざまです。今回は“ピレニアン・マウンテン・ドッグ”とも呼ばれる「グレート・ピレニーズ」をフィーチャーして、動物ジャーナリストの藤原尚太郎先生にお話を伺いました。性格やチャームポイントなど、その魅力をたっぷりと紹介します。
超大型ボディなのに愛情深くて穏やか
超大型ボディなのに愛情深くて穏やか

大きな体で羊を守り、家族も守る

グレート・ピレニーズ(以下ピレ)は、フランスとスペインにまたがるピレネー山脈にはるか昔から生息し、別名〝ピレニアン・マウンテン・ドッグ〞とも呼ばれています。おもに羊飼いを助ける役目を担い、羊の群れをオオカミやクマから守ってきました。

番犬らしく、不審な物音や人物には強く警戒しますが、ふだんはいたって穏やか。
初心者向きの犬ではありませんが、家族には深い愛情を示し、同居する猫などにもやさしく接することができます。超大型なので、重い体重を支えるためのがっしりとした足腰が健康には不可欠。筋肉や骨格を形成するためにも、朝晩の散歩は欠かせません。優美で堂々とした見た目と、愛らしい性格に癒されるでしょう。

【DATA】
●原産国 : フランス
●性格 : 穏やか、独立心旺盛、高い警戒心
●体高 : オス70~80㎝ 、メス65~75㎝
●運動量 : 多い(朝晩、60分程度の散歩)

古くからピレネー山脈の牧畜番犬として活躍

数千年前、遊牧民がアジアからピレネー山脈へ連れてきたチベタン・マスティフ系の犬が祖先でマレンマ・シープドッグとの関連もあるようです。昔から牧畜番犬として活躍し、1407年の歴史家の資料に〝ピレ〞らしき犬のことが書かれています。
チベタン・マスティフ
チベタン・マスティフ
マレンマ・シープドッグ
マレンマ・シープドッグ

“ピレ”の特徴

骨太の体にダブルコートの被毛が密生
骨太の体にダブルコートの被毛が密生
●雪にも耐える分厚いダブルコート

被毛は非常に密に生え、換毛期には大量の抜け毛が発生します。毛色は白が多く、頭や耳などにグレーや薄いイエローのブチが混ざる場合も。

●大きくがっしりとした体

骨太でがっしりとした体つき。後ろ足で立つと大人の背丈ほどになることも。

●後ろ足に「狼爪」がある

4本の指より少し上に2本の狼爪(犬の祖先のオオカミにはある5本目の指)が。岩場の登り下りの際に必要だったとか。

“ピレ”の雑学

●ルイ14世の寵愛を受け、フランス王室の護衛犬にも

羊の群れをクマやオオカミから守っていた〝ピレ〞は、中世のころから城の番犬としても活躍。17世紀になると、フランス貴族の間で伴侶犬としてもてはやされ、国王のルイ14世にも飼育されました。18世紀には、マリー・アントワネットにも護衛犬として飼育されていたといわれています。

飼い主さんに聞いた“ピレ”のコト

●家では〝ワンプロ〞を、冬は雪遊びをみんなで楽しむ仲よしです♪
(静岡県 Nさん)

「大きな体なのに、とても穏やかで甘えん坊。小さな子どもにもやさしく接します。性格は違いますが、みんな仲よし。プロレスのようにドタバタと遊び、急に静かになったと思ったらヘソ天で爆睡……(笑)。子犬時代のかわいさも格別ですが、シニアになってからの、おっとり・のんびりした感じもたまらなくかわいいです」
写真提供/Nさん
写真提供/Nさん
●大型で自我が強いので常に従うようしつけ、遊ぶときはのびのびと
(千葉県 Mさん)

「超大型犬で力が強いため、プロのもとで飼い主ともどもトレーニングしました。毎日ブラシでお手入れしますが、庭での穴掘りや地面での〝ゴロスリ〞が好きな愛犬はいつも真っ黒! 体力を持て余さないよう、遊ぶときは好きなだけ遊ばせます。賢くて表情豊か、甘ったれなところも魅力。夜は川の字でいっしょに寝ています」
写真提供/Mさん
写真提供/Mさん
いかがでしたか? 超大型犬でしつけやお世話での苦労も多いぶん、甘えられたりにっこりほほえみかけられたりしたら、メロメロになってしまいそうですね!
お話を伺った先生/動物ジャーナリスト 藤原尚太郎先生
参考/「いぬのきもち」2023年1月号『犬種のこともっと知りたい! グレート・ピレニーズ』
撮影/藤原尚太郎、殿村忠博、永田陽子
文/杉江しの
CATEGORY   犬と暮らす

UP DATE

関連するキーワード一覧

人気テーマ

あわせて読みたい!
「犬と暮らす」の新着記事

新着記事をもっと見る