愛犬が、犬用ベッドで眠っているときや飼い主さんのそばにいるときに、お腹を上に向けてゴロンと寝転がっていることがありますよね。愛犬が飼い主さんの前で無防備にお腹をさらけだす理由を、獣医師の増田宏司先生に教えていただきました。まずは、あおむけで寝転がる犬たちの様子からご覧ください。
あおむけになる犬たち
あおむけになって寝転がっているのは、ヨークシャー・テリアの蓮季ちゃん。暑い日は、この格好でいると涼しいそうです。
甘えたくて……
あおむけになって見つめているのは、ミニチュア・ダックスフンドのジョチちゃん。飼い主さんにお腹をナデナデしてもらいそう!
あおむけで寝落ち
床の上で寝転がっているのは、ポメラニアンのいとちゃん。気付いたら、この格好で眠っていたとのこと。
涼んでいるの!?
後ろ足を開いて床に寝転がっているのは柴のメイちゃん。この格好で寝ていることが多いそうです。
あおむけになるしぐさの意味
愛犬が自分のベッドや飼い主さんのそばであおむけに寝転がるのは、くつろいでいるときや、飼い主さんにかまってほしいときのサイン。このしぐさは、もともと母犬になめて毛づくろいしてもらっていたころの名残で、信頼している相手の前でしか見せない無防備なしぐさなのです。
飼い主さんにお腹を見せていたら、甘えたい可能性も!
お腹は、犬にとって弱点のひとつ。そんなお腹を飼い主さんに向かってさらけ出していたら、「大好きな飼い主さんにかわいがってもらいたい」と思っているのかもしれません。甘えん坊のサインといえるでしょう。
愛犬がお腹を見せてきたら、優しく応えてあげよう!
飼い主さんの前で愛犬があおむけになるのは、飼い主さんを信頼している証拠。愛犬からの愛情表現と受け取って、優しくお腹をナデナデしてあげてもいいでしょう。
ただし、激しくなでるとじゃれて噛んでくることもあるので、愛犬を興奮させないように加減してください。
ちなみに、ほかの犬に向かってゴロンとする理由
犬が飼い主さんではなく、ほかの犬に向かってゴロンとお腹を見せることもありますが、相手に無防備な状態を見せることで、「敵意はないですよ」と伝え、ケンカを避けようとしています。
無防備なあおむけのしぐさには、愛犬の安心と信頼する気持ちが隠れていることがわかりました。敵意のないしぐさだからこそ、見ているこちらも癒されてしまうのかもしれませんね。
お話を伺った先生/増田宏司先生(獣医師 獣医学博士 東京農業大学農学部動物科学科(動物行動学研究室)教授)
参考/「いぬのきもち」2018年6月号『犬のオモシロ習性図鑑 VOL.13 あおむけゴロ~ン♡』
文/小崎華
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と一部写真に関連性はありませんので予めご了承ください。