犬が見せるさまざまな行動。大好きな飼い主さんへ愛情を伝えるしぐさはどんなものでしょうか。
なめる・しっぽを振る・鼻先でつつくといった行動を、獣医師の増田宏司先生が、人に置き換えてわかりやすく解説。ぜひ、愛犬の気持ちを読み解くための手がかりにしてくださいね!
飼い主さんをなめる
愛犬が飼い主さんの手や顔をなめるのは、甘えたい気持ちの表れです。犬の足は速く走ることに特化して進化してきたため、人のように手(前足)を器用に動かすことはできません。代わりに舌を使うことで、赤ちゃんがお母さんに抱きついたり、手を握ったりするように、飼い主さんに懸命に甘えているのです。
笑顔でしっぽを振る
愛犬にとって、飼い主さんはかけがえのない存在。飼い主さんを見れば自然と笑顔があふれ、そばにいられれば嬉しくて、体(しっぽ)が勝手に動いてしまうのです。人に例えると、大好きなアイドルに向かってうちわを振り、気持ちをアピールしているようなもの。もしかしたら愛犬は、飼い主さんからの「ファンサービス」を心待ちにしているのかもしれません。
飼い主さんの体を鼻先でつつく
愛犬が鼻の先で飼い主さんの体をつつくのは、かまってほしい気持ちの表れ。忙しそうなことはわかっているけれど、できれば相手をしてほしい。そんなときに行うささやかなアピールは、人でいえば、恋人にかまってほしくて指先で体をつつくような行動だといえるでしょう。
甘えたいのかな? 嬉しいのかな? など、愛犬の気持ちを予想するのは、飼い主さんにとって楽しい時間でもありますよね。愛犬とよりよい関係を築くためにも、何気ないしぐさにさらに注目してみてはいかがでしょうか。
お話を伺った先生/増田宏司先生(獣医師 博士(獣医学) 東京農業大学農学部動物科学科(動物行動学研究室)教授)
参考/「いぬのきもち」2023年5月号『飼い主さんへの行動はまるで“推し活”!? あのフシギ行動の理由も! 犬のしぐさを人に置き換えたらよ~くわかった!』
文/東みお
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
※この特集では内容をわかりやすくするために、擬人化した表現を用いています。