犬は睡眠中つど寝相を変えていることが多いですが、そのなかでもよく見せる寝相がある場合は、その犬の性格が表れている可能性があります。そこで今回は、寝相から読み取れる犬の性格・気持ちについて、獣医師の増田宏司先生に伺いました。
ベッドからズリ落ちる寝相の犬は「マイペース」
犬は、寝ているときに異変を察知したらすぐ起きるために、浅い眠りの時間帯が長いといわれています。
それほど警戒心が高い犬が、ベッドなどからズリ落ちるような寝相でも気にせず睡眠に集中できるのは、自分のペースを崩さないマイペースな性格といえるでしょう。また、多少のことは気にしない、おおらかさがあるともいえそうです。
すぐに起き上がれる体勢の寝相の犬は「しっかり者」
犬は本来、急所を守るためにおなかを隠したり、いつでも逃げられるようにすぐに起き上がったりできる体勢で寝ます。そのような犬らしいスタンダードな寝相をよくする犬は、いつなんどきも緊急事態に備えていることから、抜かりないしっかり者といえるでしょう。適度に警戒を怠らないので、慎重派な性格ともいえそうです。
おなかをさらけ出す寝相の犬は「天真爛漫」
ヘソ天のように、急所といえるおなかをさらけ出した無防備な寝相を見せる犬は、母犬におなかをなめてもらっていた子犬のときのような無邪気さがあります。まさに、純粋さがあふれる天真爛漫な性格といえるでしょう。
また、犬であることを忘れたように危機感や緊張感が低いことから、楽観的な性格ともいえそうです。
何かに体が触れている寝相の犬は「甘えん坊」
犬はもともと群れの仲間とともに生きてきた動物。皆で身を寄せ合って寝たり、狭い巣穴で寝たりしていたことから、何かに体が触れた状況で寝ると本能的に安心します。
飼い主さんや壁にくっついて寝たり、ソファのすき間や布団の中に入りこんで寝たりするなど、安心感を求めた寝相を見せる犬なら、甘え上手な性格であるといえそう。まさに母性本能をくすぐる、ほっておけないタイプといえるでしょう。
愛犬に当てはまる寝相や、性格診断はありましたか? 愛犬がふだんどんな寝方をしていることが多いのか、ぜひ観察してみてくださいね。
お話を伺った先生/増田宏司先生(獣医師 獣医学博士 東京農業大学農学部動物科学科(動物行動学研究室)教授)
参考/「いぬのきもち」2023年2月号『愛犬はどのタイプ?寝相でわかる犬の性格診断』
文/宮下早希
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
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