犬のしつけでは、昔からよく言われていることの思い込みなどで、うまくいかなかったり、かえって悪くなったりすることがあります。今回は、いぬのきもち本誌で活躍されるプロの先生方の失敗談から、「しなくていいしつけ・よくないしつけ」をご紹介します。
しつけに歴史あり!しくじりから「しなくていいしつけ」を知る
しくじり1. ほかの犬と遊ばせると社会性がつくと思ったら興奮がひどくなった
子犬のころからほかの犬と積極的に遊ばせれば、社会性が養われると思っていたのだそう。しかし、遊びの楽しさを知りすぎたせいで、散歩中にほかの犬を見るたびに興奮してしまうように。そのため、ほかの犬と落ち着いてすれ違うことが困難になってしまったとのこと。直すのはなかなか困難だったそうです。
しくじり2. 家庭犬には厳しいしつけはむかない
昔は「飼い主はボス」という考え方や厳しいしつけ方が主流だったそう。反抗的な犬にはより強気なしつけ方をしていたそうです。しかし、中には脅したら余計に怒る犬もいて、かえって強暴にしてしまうと気づきやめたとのこと。
しくじり3. 罰を与えていたら消極的な性格に
罰は犬を驚かせたりして「懲りた」と思わせる方法で、やはり昔は主流だったそうです。しかし、罰を与えると「失敗したら怒られる」と覚え、消極的な犬になってしまったそう。その後に飼った犬は、ほめてしつけたら意欲的な性格になったそうです。
途中でしつけを変えても大丈夫?
しつけのことをいろいろ学んでも、途中でしつけ方を変えてしまうと犬が混乱してしまうのではないかと心配にもなりますよね。しかし、先生方の答えは意外にも「気にしないで大丈夫」とのこと。「おねだりに応えるのをやめると『消極バースト』といって犬が混乱し、問題行動が一時的に悪化することもありますが、それでも根気強く続けてみてください」。
しつけも時代と共に変化しているようですね。大切なのは、叱らずにほめて伸ばしてあげること。毅然とした態度を忘れず、愛情をもって根気強く犬に向き合えば、きっとしつけが実を結ぶときがきますよ。しくじっても諦めずにトライしてくださいね!
参考/「いぬのきもち」2016年5月号『プロの“ざんげ”から学ぼう 犬のしつけ 昔は私たちもしくじってました…』(監修:「Can!Do!Pet School」代表 西川文二先生、DOG IN TOTAL 代表 戸田美由紀先生、ナカムラ・ドッグ・スクール 代表 中村太先生、DOGLY 代表 荒井隆嘉先生)
文/Richa
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。