犬が耳をピンと立たせたり、しっぽをブンブン振ったりする姿はよく見られますよね。犬の感情は、目や耳の動き、しっぽ、鳴き声など、さまざまな部分にあらわれます。今回は「耳」と「しっぽ」の動きに着目し、そこから読み取れる犬の気持ちを獣医師の増田宏司先生に教えていただきました。
※使用している写真はイメージです。
耳が立っているのは“集中”しているから
たとえば指示しつけの最中など、愛犬の耳が立っているときは飼い主さんの指示に集中すべく、音をたくさん拾おうとします。
「臨戦態勢」になっていることも
耳を前に向けて立てているときは、何かしらの危険を感じ、威嚇や警戒をしていることがあります。さらに頭を低くして前傾姿勢にあるときは、臨戦態勢になっていることも。耳を前に倒しつつ、うなり声を上げたり目つきが鋭くなっていたりすると、臨戦態勢の可能性が高いでしょう。
耳が寝ているのは“緊張”から
犬を耳を寝かせているときは、緊張や恐怖を感じて、体をより小さく見せることで自分を守ろうとしています。垂れ耳の犬の場合は、耳のつけ根の筋肉に変化があらわれます。
「やる気のあらわれ」のことも
飼い主さんの指示を待っているときなど、次の動作をすばやく行うための準備として、耳を後ろに寝かせることがあります。すぐに立ち上がれるよう、お尻を浮かせていることも。うなり声がない状態で耳を寝かせ、さらに視線が飼い主さんに向いていたら、やる気になっている可能性が高いでしょう。
しっぽブンブンは“楽しい”
犬が水平より高い位置でしっぽを上げて、大きく左右にブンブンと振っているときは好奇心旺盛な状態。楽しい、うれしいなどご機嫌な気持ちのことが多いです。
「強い興奮や怒り」のことも
目の前にほかの犬がいるときなど、犬が左右に大きくゆっくりとしっぽを振りながら、相手をじっと見ているときは、強い興奮や怒りによる攻撃行動の前触れのことがあります。しっぽを振りつつも、威嚇状態にあることを隠そうとして表情が変わらない場合も。うなり声や視線の先もチェックしてみて。
しっぽをあまり振らないのは“無関心”だから
たとえばおもちゃを見せても犬がしっぽを振らないときは、ときに好奇心をくすぐられておらず、テンション低めの状態になっていることが多いです。
「信頼」のサインのことも
「飼い主さんならわかってくれる」という信頼関係があるために、ボディランゲージでアピールする必要性を感じなくなった結果、あえてしっぽを振らなくなる犬もいます。しっぽを振っていなくても視線が飼い主さんのほうを向いている、声をかけたときにパタンとひと振りだけするといった場合は、このケースに該当するかもしれません。
耳やしっぽの動きをよく観察してみると、愛犬の気持ちがもっとよくわかるかもしれません。愛犬の様子をよく見てコミュニケーションを図ってくださいね。
お話を伺った先生/増田宏司先生(獣医師 博士(獣医学) 東京農業大学農学部動物科学科(動物行動学研究室)教授)
参考/「いぬのきもち」2025年12月号『表情・しぐさの勘違いをなくしてもっとわかりあえる!ホントのきもちの読み方』
文/柏田ゆき
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
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