犬は日々さまざまな行動で、飼い主さんに「親愛」や「信頼」の気持ちを伝えています。愛犬からの感情表現を見逃さず受け止めれば、愛犬との仲もより深まるはずです。
そこで今回は、犬が信頼する相手にだけ見せるしぐさについて、獣医師の増田宏司先生に伺いました。
お尻を向ける
お尻は犬にとって、警戒が行き届かない急所のひとつ。そんな部位を飼い主さんに無防備に向ける行為は、「あなたをとても信頼しています」という愛犬からの信頼のサインです。大好きな飼い主さんになら、急所を預けても大丈夫だと確信しているのでしょう。
飼い主さんのそばで寝る
睡眠中は犬がもっとも無防備になるタイミングです。愛犬が飼い主さんのそばで寝るのは、そこが世界一安心できる場所だから。信頼できる飼い主さんに体をくっつけることで、リラックスしながら眠りたいという気持ちのあらわれです。眠っている間に何があっても、飼い主さんが守ってくれると信頼しているのでしょう。
じっと見つめる
愛犬が飼い主さんをじっと見つめるとき、それも笑顔や穏やかな表情で見つめてくるときは、信頼する人への愛情表現です。大好きな飼い主さんをとにかく見ていたくて、熱い視線を送っているのです。
そっぽを向く
犬は山野で暮らしていたころ、急所である後ろ足を敵から攻撃されないように、仲間同士で背中をくっつけあっていたといいます。飼い主さんに背中を向けるのもその名残。一見そっけなく見えますが、特別な相手にしか見せない信頼のサインです。
犬たちは飼い主さんに自分の気持ちを伝えようとしてくれています。今回ご紹介したような行動やしぐさが見られたら、愛犬が親愛や信頼の気持ちを伝えようとしてくれているのだと理解し、飼い主さんからも「ありがとう」の気持ちを返すとよいでしょう。
お話を伺った先生/増田宏司先生(獣医師 博士(獣医学) 東京農業大学農学部動物科学科(動物行動学研究所)教授)
参考/「いぬのきもち」2024年6月号『飼い主さんは想像以上に愛されています!愛犬からの大好き♡アクションを読み解こう』
文/宮下早希
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。