犬と暮らす
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愛犬の命を守れるのは飼い主さんだけ 「犬の熱中症」の怖さとは
今回は、愛犬を熱中症から守るために心がけるべきことを、獣医師の野矢雅彦先生に教えていただきました。
熱中症の怖さを知ろう
人は汗をかくことで体温を調節できますが、犬はハアハアと浅く速い呼吸をすることでしか、体内の熱を逃すことができません。全身が被毛におおわれていることもあり、人が思っているよりずっと暑さに弱いのです。長毛種、短頭種、大型犬に加えて、肥満傾向の犬や運動不足の犬などはとくに注意が必要です。
こんな症状に要注意
家の中でも油断は禁物
また、湿度が高くなりやすい浴室も、熱中症のリスクが高まる場所。実際、シャンプー後に被毛が乾くまで20分ほど浴室で待たせていたところ、熱中症を引き起こした事例があります。換気扇をつけ忘れたことが原因で、浴室に熱気と湿気がこもってしまったのでしょう。
このほか、室外機が設置されているタイプのベランダも要注意。排出された熱気がベランダの柵にぶつかって滞留するため、人より体高が低い犬がはさみうちになって熱中症になる場合があります。
朝8時以降の散歩は避けて
犬は体高が低く地面からの輻射(ふくしゃ)熱を受けやすいので、アスファルトの上などはとくに危険。朝8時前であっても、猛暑日は排せつを家で済ませておき、散歩の時間は最小限にとどめるようにしましょう。
また、熱帯夜も年々増加傾向です。日中の熱を吸収したマンホールを愛犬が踏んでしまい、肉球やけどするケースもあります。夜8時ごろの散歩で熱中症になった事例もあるので、夜の散歩も十分に気をつけましょう。
参考/「いぬのきもち」2022年8月号『真夏の2大特集① 獣医師からの緊急メッセージ 熱中症から愛犬を守るための10のお願い』
文/柏田ゆき
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
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